逆流性食道炎による声帯ポリープの疑い。のどの違和感の改善法は?
かぜの後も、のどの違和感があり、耳鼻咽喉科を受診すると声帯ポリープが見つかりました。原因として逆流性食道炎を疑い、胃酸を抑える薬を服用したものの、のどの違和感はまだあります。このまま薬だけの治療でいいでしょうか? また、のどの違和感を軽減する方法があれば教えてください。

男性/50代
2023/09/16
声帯ポリープは声帯にできる良性のポリープです。声をよく使う職業の人(アナウンサー、教師など)やヘビースモーカーに好発し、また、急に大きな声を出したあと(カラオケやスポーツ観戦の応援など)にできることもあります。ポリープが早期のものや小さいものでは、音声治療(発声訓練、沈黙療法など)だけで消失することもあります。ポリープが大きい場合や、ポリープができて時間が経って硬くなったもの、早期の治癒を望む場合は手術を行います。通常、手術は全身麻酔下で経口的に顕微鏡で見ながら切除します。
ご相談者が原因として指摘された逆流性食道炎は、胃と食道のつなぎ目にある食道の筋肉が緩み、胃酸などの消化液が逆流することで食道の粘膜がただれる病気です。消化液がのどまで上がってくることで、声帯ポリープの原因になることがあります。
軽症では生活習慣の改善だけで治癒することもありますが、中等症以上では薬物療法が主体になります。また胃と食道の接合部が緩むことが原因のため、服薬を中止すると再発するリスクがあります。
逆流性食道炎の薬を処方されているということで、主治医はまず疑われる逆流性食道炎の治療で、のどの症状が軽快するかを検討していると思われます。逆流性食道炎は、本来ならば消化器内科の診療領域ですが、最近はのどのポリープの原因になるケースが多いため、のどの症状で受診した耳鼻咽喉科でも逆流性食道炎の治療を受けられる医療機関が増えています。次回の受診時に、服薬後の症状の変化などを具体的に説明し、服薬を続けるか、手術を選ぶかなど、今後の治療法について相談するといいでしょう。
逆流性食道炎は生活習慣の改善で、症状を軽減させることが可能です。大切なことは、食べすぎの防止、高脂肪食を控える、肥満を防ぐの3点です。次のようなことをぜひ実践してみてください。
●暴飲暴食、早食いは避ける。
●食後3時間程度は横にならないようにする。
●脂肪の多い食事を控える。
●炭酸飲料を控える。
●就寝直前に食事をとらないようにする。
●酸味の強いもの・激辛のもの、熱すぎるもの・甘いものは控える。
●食後、胸やけなどの症状が出る食品があれば、その食品は避ける。
●長時間、前屈みの姿勢を続けない。
●禁煙する。
●ベルトなどでおなかを締めつけない。
●過労やストレスを避ける。
●適度な運動、適正なカロリー摂取で肥満を防ぐ、改善する。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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