Question

鼻や頬の周りがかゆい

片頬から鼻にかけて、頻繁にかゆみがあります。数年前、鼻をかむと激しい痛みが出た際は、耳鼻科で軽い蓄膿(ちくのう)症と診断されました。その後、痛みはなくなったものの、かゆみがあり、受診するのですが、いつも異常なしといわれます。しかし最近、鼻や頬の周りのかゆみが強まり、内側が脈打つような感じがすることもあります。

男性/40代

2023/09/02

Answer

通常、鼻というと、顔の前に突き出た部分を指します。しかし、これは鼻の一部でしかなく、医学的にはこの部分を外鼻と呼び、鼻孔のカバーと認識されています。実際の鼻の構造は複雑で、顔面のほぼ3分の1を占めるさまざまな洞窟からできています。


この洞窟は外鼻孔より左右に分かれ、左右ほぼ対称に広がっています。外鼻孔から、のどに通じる空洞を鼻腔と呼び、その鼻腔に連なって副鼻腔と呼ばれる複雑な空洞があります。副鼻腔は、鼻腔を取り囲むように存在するいろいろな大きさと形をもつ顔面骨の中の空洞です。これらの空洞は鼻腔からつながった薄い粘膜で覆われています。一番大きいのは、鼻翼の両側(頬)にある上顎洞(じょうがくどう)です。さらに、眼窩(がんか)と鼻腔の間に篩骨洞(しこつどう)があり、これらの上顎洞、篩骨洞は炎症が起こりやすく、一般に蓄膿症と呼ばれる副鼻腔炎が起こる場所です。


今回の症状について、当初は鼻の強い痛みがあり、治療を受けて軽快し、その後、鼻や頬のかゆみがみられるとのこと。

かゆみとともに皮膚の変化(赤み、腫れ、発疹、乾燥や荒れなど)があるようなら、皮膚科の受診も選択肢かと思われます。

皮膚の症状が伴わなければ、やはり耳鼻咽喉科領域の症状でしょう。鼻粘膜や副鼻腔のどこかの粘膜変化などによって、症状が現れているのかもしれません。副鼻腔炎の自覚症状としては、一般に痛みの手前に、かゆみの症状もよく出ます。また、副鼻腔炎はアレルギー性鼻炎が基礎にあることも多く、多様なアレルギーによるかゆみ症状もあり得ます。

改めて、できるだけ詳細に自覚症状を主治医にお伝えになり、相談されることをおすすめします。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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