Question

血糖値が高めでも食べてよい間食は?

ここ数年、健康診断の結果で血糖値が高くなっています。親が糖尿病ということもあり、食生活を見直したいと考えています。間食ではつい甘いものを食べてしまいがちですが、甘くない、せんべいなら食べてもいいでしょうか? 昼食は胃もたれしないよう、軽くおにぎりやサンドイッチをとることが多いです。

男性/30代

2023/05/18

Answer

血糖コントロールの原則は、1日3食、各食事の量(摂取カロリー)を同じにすることです。欠食すると、欠食した次の食事で血糖値が大きく上昇します。血糖値が大きく変動するのは、最も避けるべきことです。そのほか、食べすぎないこと、適正体重を保つことが大切です。

以下に具体的な食事のポイントをご紹介します。


●適正なエネルギー量の食事をとる

血糖値が高め、または糖尿病でも食べてはいけないものはありません。しかし、甘いもの(菓子類や清涼飲料水など)をとる習慣や飲酒習慣がある場合は、エネルギーの過剰摂取につながるので控えることが原則です。1日3回の食事を中心に、それ以外は余分に食べないようにすることが大切です。


●栄養バランスがよい食事をとる

糖尿病の改善や予防につながる特別な食品はありません。健康を保つために必要な栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル)や食物繊維などの過不足がないようにします。そばやおにぎりなどの主食のみ、主食抜きのおかずだけなどの偏った食べ方は避け、多種類の食品を組み合わせて栄養バランスを整えましょう。主食・主菜・副菜をそろえると、およそのバランスは整います。


●炭水化物のとり方

血糖値に影響する栄養素は、おもに炭水化物です。制限の必要はないものの、食べ過ぎに気をつけます。脂質は食後、緩やかに血糖が上昇し長時間維持されるので、1回の食事でとり過ぎないようにします。

遅い夕食は量を少なめに、ゆっくりよくかんで、野菜から食べましょう。就寝前2時間は食べないことが理想です。


次に、ご相談者の具体的な食事の留意点を考えてみましょう。

昼食は胃の負担の少ない軽めの食事をとっていますね。おにぎりやサンドイッチだけだと、栄養面の偏りが懸念されるので、これにサラダや具だくさんのスープやみそ汁、ゆで卵やサラダチキンなど、胃の負担が少ない食品を加えることをおすすめします。多くの食品を組み合わせ、野菜やおかずを先に、炭水化物を最後に食べると食後の高血糖を防止する効果があります。


菓子類を食事と食事の間に食べると血糖値が上昇し、正常域に下がらないうちに次の食事をとるので、食後血糖がさらに上昇します。間食はしないことが原則ですが、とりたい場合は「食べるもの」と「時間」に注意します。

せんべいを含む菓子類は、糖分や脂分が多く高エネルギーで、血糖が上昇しやすい食品です。一方、果物や牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、少量のナッツ類は血糖の上昇が緩やかなので、おすすめです。1日200 kcal以内を目安に、適正量に抑えるよう、前後の食事量を少し減らすなどで調整しましょう。とる時間帯は活動量が減る夕食後を避け、昼食と夕食の間がおすすめです。


また、歩行やジョギング、水泳などの有酸素運動は、膵臓のインスリン分泌を促し、インスリンの働きを高めるなどの効果があり、食生活の改善と一緒に行うとより一層有効となります。食後の高血糖が気になる場合は、食後に5~10分程度歩くだけでも血糖は低下するので、食後の運動はおすすめです。ただし、食後は食物の消化のため胃に血液が集まるので、食後の約30分は激しい運動は避けましょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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