Question

健診結果が腎機能低下で要経過観察に

健康診断を受けたところ、腎機能の低下で要経過観察でした。前回の数値に比べてクレアチニンが少し高くなり、eGFRが低くなりました。血圧は健診時は緊張で高くなりますが、自宅で測ると基準値内です。運動不足で間食の多い生活を見直し、次の健診に備えようと思います。要経過観察は自分で生活改善すれば次の健診まで様子見でよいのでしょうか? 受診するなら、何科がよいでしょうか?

女性/50代

2023/04/28

Answer

腎臓は、からだの不要な老廃物を濾過し、尿とともに排出する働きをしています。また、血圧を正常に保つ働きもあります。クレアチニンはアミノ酸の1つで、腎機能が低下すると筋肉にあるクレアチニンの老廃物の排泄が悪くなり、血液中にたまってしまいます。eGFR(推算糸球体ろ過値)は、腎臓が1分間にどれくらいの血液をろ過して尿を作れるか、血清クレアチニン値と年齢、性別から、おおよその糸球体ろ過値を表した値です。軽度の低下でも、血圧が高い、尿たんぱくが出ている、血糖が高いなどの場合は、腎臓の働きを保つために数値のコントロールが必要と指摘されます。


「要経過観察」という結果は、すぐに治療が求められるものではないものの、次回の健診までに食事や生活習慣を振り返り、見直していくことが大切です。日常的に以下のことに注意しましょう。

〈生活上の注意点〉

●主食、主菜、副菜を基本に多様な食品をバランスよくとる……塩分や糖分のとり過ぎに注意する、たんぱく質は適量をとる(多すぎても少なすぎても腎臓に負担になる)、間食は避けて食べ過ぎに注意する、腹八分目が理想

●疲労やストレスをためない……睡眠不足に注意する、高血圧に注意する(ストレスや緊張が高く、交感神経が亢進した状態が長いと血圧の上昇につながる)、自分なりの気分転換やストレス解消の方法を見つける

●適度な運動をする……適正体重を維持する、無理なく続けられるウォーキングなどの有酸素運動をとり入れる


もし、むくみや尿量の変化、だるさなどの自覚症状を感じた場合は、まず、かかりつけの内科にご相談ください。必要があれば、腎臓内科や内分泌代謝科などの専門診療科へ紹介してもらえるでしょう。

今回の健診結果により、生活を見直すよいきっかけになったと前向きにとらえることをおすすめします。継続して取り組んでいくことで、改善が期待できるでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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