1年で6～7kgの体重減。体重を増やしたい

体重を増やすためには、今よりも摂取カロリーを増やす必要がありますが、血糖値も気になるのですね。食事面ではおもに次の3点を心がけてみましょう。

●炭水化物、脂質、たんぱく質を適正にとる（いずれも減らしすぎない）

●ビタミン、ミネラル類を十分にとる

●食物繊維は適度にとる

毎食、主食（ご飯、パン、めんなど）、主菜（肉、魚、卵、納豆・豆腐がメインの料理）、副菜（野菜、海藻、きのこ、いもの料理）をそろえ、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、果物もとるようにします。1日に、牛乳（またはヨーグルト）は200mL、果物は200g程度が目安です。

炭水化物は血糖値に影響を及ぼしますが、ごはんを雑穀米や押し麦ごはんにするなどして食物繊維量をアップさせると、食後高血糖を予防することにつながります。また、主食量は毎回一定にすることで血糖値が安定しやすくなります。菓子パンは糖質が多いため、主食に向きません。

脂質も適度にとり入れる工夫をします。脂の多いさば、さんま、ぶりなどの青魚や、食用油ではサラダ油やオリーブオイルなどをとり入れたりましょう。肉の脂やバターは控えめにします。たんぱく質は毎食の主菜でしっかりとり、みそ汁に豆腐を入れたり、サラダにツナや卵を足すなどして、高たんぱくの食事を心がけましょう。牛乳やヨーグルト、豆乳などを間食で取り入れるのもいいでしょう。

1日3食、欠食なく食べて食事量は一気に増やさないように気をつけ、毎食ご飯をひと口程度増やすなど、無理のない増量が大切です。1日何kcal摂取しなければならないのかといった数値にとらわれず、食事量やエネルギー量を少しずつ増やす工夫をしていき、体重も少しずつ増えていくことが望ましいです。

なお、血糖コントロールのためには運動も欠かせません。食後の血糖値の急上昇を抑えるには、食後30分～1時間以内にウォーキングなどの軽い運動を行うと効果があります。また、ラジオ体操やネット動画などを利用した屋内でできる運動でも効果があります。30分ごとに3分程度、少なくとも1時間に5分程度は、立ち上がってからだを動かすなど、生活の中での動きを増やすだけでも、血糖値の改善に効果があることがわかっています。こちらもぜひ継続して実践してください。