Question

せきが続く父。嫌がる受診をすすめるには?

66歳の父親が、3カ月ほど前から続くせきに悩まされています。市販のせき止め薬を飲んでいますが、効果はないようです。せきのほかに発熱や倦怠感などの症状はないものの、同居する母親や私の子どもにうつるのではないかと心配です。受診をすすめても「病院に行くとほかの病気をもらってくるから嫌だ」といって聞き入れてくれません。どう対処したらいいでしょうか?

女性/30代

2023/02/08

Answer

せき(咳嗽)は気道内にたまった分泌物や吸い込んだ異物を、気道の外に出するためのからだの防御反応です。3週間未満で治まるものを急性咳嗽、3週以上8週未満の場合は遷延性(せんえんせい)咳嗽、8週以上続くものを慢性咳嗽と呼んでいます。


急性咳嗽はかぜなどの感染症が原因になることがほとんどです。遷延性、慢性になると、慢性的な呼吸器の病気や、気管支と鼻の隣にある副鼻腔に感染を起こした副鼻腔気管支症候群、アレルギー性鼻炎などが悪化して鼻汁がのどに落ちる後鼻漏などが原因として考えられます。まれに肺結核などの早期診断・早期治療が必要な病気が隠れていることがあるので注意が必要です。

また、慢性的にせきだけが続く「せきぜんそく」と呼ばれるものもあります。ぜんそくにみられるような息苦しさや喘鳴(ゼイゼイすること)を伴わない、せきだけのぜんそくで、なかにはぜんそくに移行するものもあるため、早期に見つけることが重要です。

お父様は3カ月もせきが続いているということで、やはり早めに内科か呼吸器内科を受診し、せきの原因を探る必要があります。


しかし、当のお父様が受診を嫌がっておられるとのこと。

ご相談者が、たとえば会社の産業医や知り合いの医師・看護師に相談してみた結果として、受診が必要であることをお父様に話されてはいかがでしょうか。お父様にかかりつけ医がおられるようなら「心配のない状態だと知って安心するために、〇〇先生に相談してみよう」と提案してみてもいいでしょう。

お父様のように、新型コロナウイルスなどへの感染を恐れて受診控えをする人がいますが、そのために治療すべき病気が見逃されるのは避けたいものです。現在、どの医療機関も感染予防対策を万全に行っています。お父様と一緒に、病院のサイトで感染予防対策の状況などを確認し、お父様に納得してもらってから受診されるとよいでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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