Question

不妊で子宮内膜症の治療。「アルコール固定」とはどのような手術か?

1年半近く妊活をしています。不妊は子宮内膜症が原因だろうとのことで「アルコール固定」を行うことになりました。話は聞いていたものの、いざ行うとなると怖いです。アルコール固定法とはどのような手術治療でしょうか? 医師の説明だけでは不安が残り、教えてほしいです。

女性/30代

2023/01/09

Answer

今回、不妊で子宮内膜症があり、アルコール固定と説明されたとのことで「チョコレート嚢腫固定術」と判断して回答します。日本で開発された方法ですが、ヨーロッパなどでは行われていません。不妊のときは卵巣機能を落としたくないので、中にはこの治療方法がとられることがあります。


手術方法は、腟から針がついた超音波器具を入れ、針を卵巣に刺し、嚢腫の中のチョコレート様の血液を吸引します。その後、アルコールを入れてしばらく留置(固定)し、問題の細胞をなくした頃にアルコールを抜くという治療です。アルコールを留置せず、注入後直ぐに抜く(洗って終わり)という方法や、持続的にアルコールを留置する方法もあります。

メリットは、正常の卵巣を傷つけにくく、卵の数を減らさないことです。デメリットは、アルコールを留置した場合で、再発が約10~15%あること、すぐに抜く場合は、再発率はもう少し上がります。合併症として、卵巣の周りの組織である卵管などが癒着したり、中には腟を通して感染し、腹膜炎を起こす可能性があるということです。


一般的に行われている、チョコレート嚢腫の切除術の再発率は約4%以下です。嚢腫を取るときに正常組織も一緒に取れ、卵巣機能が落ちるので、アルコール固定術が選ばれたのでしょう。ただ、切除術も固定術も臨床妊娠率が上がるわけではありません。


体外受精の予定であれば、嚢腫はそのままにして、採卵をしたほうがよいと思います。嚢腫のある人は、採卵数は若干減りますが、臨床妊娠率は、嚢腫のある人とない人では変わりません。

体外受精をするのであれば、切除術や固定術をせずに、採卵をするという選択肢もあります。


大事なからだの治療なので主治医の説明でよくわからないことがあったり、治療に戸惑いがあるときは、医師と再度相談し、不安材料を減らしてから、納得のいく治療を選択するとよいと思います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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