妻の看病で結核感染の可能性は?
妻が亡くなりました。がんであったことは間違いありませんが、はっきりと診断が出ていなかったため、医師から診断について結核も想定範囲に入ると言われました。そうなると、看病による感染が心配です。結核の感染から発症までの潜伏期間、症状がなくても検査で感染の有無が調べられるか、検査は総合病院など大きな病院のほうがいいかについて教えてください。
男性/60代
2023/01/07
奥様がはっきりとした診断が出ない状況で亡くなられ、医師からは、診断について結核も想定範囲に入るとの説明を受けたとのこと。結核との説明があると、奥様の世話をしていたご自身への影響を心配されるのは無理もないことです。
結核は、発病者のせきやくしゃみのしぶきに含まれる菌を吸い込むことで感染します(空気、飛沫感染)。また、結核菌に感染しても、すべての方が発病するわけではありません。多くの方はからだの免疫力によって菌の増殖を妨げます。栄養状態が悪かったり、体力が衰えている場合に発病しやすくなります。潜伏期間は、数カ月から数十年とされ、発病者の約60%の方は1年以内に発病しているとの情報です。
感染を調べるにはツベルクリン反応や血液検査、発病を調べるにはX線検査や喀痰検査を行います。たんが取れなかったりX線が撮れない方は、ツベルクリン反応や血液検査が選択されます。また、ツベルクリン反応はBCG接種の影響を受けやすく、血液検査をすることが多いです。どの検査が適応になるかは診察と相談のうえで医師が決定するので、状況や不安に思うことをよく伝えるといいでしょう。
医療機関の選択では、総合病院であればこれらの検査の対応は可能です。ただ、紹介状が必要なことが多いので、事前に確認しておくといいでしょう。また、クリニックの場合は、施設によっては検査が可能な場合もあるので、事前に確認するといいでしょう。
結核を疑う特徴的な症状は、2週間以上せきが続く、微熱が続く、などです。そのほか、体重減少、食欲低下などがあります。気になる症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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