「おなかの中の赤ちゃんが育っていないかもしれない」と言われたら……

妊婦健診での主治医からのお話に、ご夫婦ともにさぞ心を痛めておられるだろうとお察しいたします。一般的に、妊娠が確認されると定期的に健診を行いながら赤ちゃんの成長(胎児心拍動や大きさ)のチェックを行います。しかし、妊娠初期には妊娠の成立そのものの判断が難しかったり、成長の判断に迷うことも少なくないようです。こうした場合には、１週間ほど間隔をあけてから再検査を行うことがあります。おそらく今回も、少し時間をおいて経過をみる必要があると主治医が判断したのだと思います。

赤ちゃんの今後の経過については、主治医にもわからないといえるかもしれません。ご夫婦にとって苦しい時期だと思いますが、少しでも心穏やかに過ごせるよう心身をいたわってくださいね。

また、心配な気持ちは家族など信頼のおける方々と共有するとよいと考えます。身近な方とのお話が難しければ、自治体の保健所や保健センターの専門家などに相談するのもよいでしょう。きっと何かしらの支えとなってくれるはずです。

万一、次の健診までの間に出血や腹痛などの自覚症状が現れた場合は、早めにかかりつけの病院へ連絡し対処方法を相談しましょう。

他院への相談については、妊婦の体調や赤ちゃんの状況にもよります。まずは、次回健診時に主治医の説明をよく聞き、以下のような点を確認することをおすすめします。

●赤ちゃんが大きくなっているか、否か

きちんと疑問点を確認できるよう、あらかじめメモなどの準備しておくとよい

●大きくなっており、経過観察を続ける場合

引き続き今の病院でよいのか、設備の整った大きな病院や専門機関に移る必要があるのか

●大きくなっていない場合

大きくならない理由、今後の対応や処置などを確認。また、仮に他院を受診した場合、診断が異なる可能性があるのか

●主治医の説明に納得がいかない場合

他院での診察を希望する場合の手続きなどを確認