ノロウイルスは母乳を通して子どもに感染する？

ノロウイルスが母乳を通して感染するとは考えにくいですが、嘔吐物の処理や嘔吐の際に口に触れたりしたときなど、手にウイルスが付着し、その手で授乳の際に乳房に触れ、授乳時に乳児に感染する可能性はあります。糞便と同様に吐物中にも大量のウイルスが存在し、感染源となるため注意が必要です。

ノロウイルスが感染増殖する部位は小腸と考えられています。嘔吐症状が強いときには、小腸の内容物とともにウイルスが逆流して、吐物として排出されますが、血液中に取り込まれることはありません。

母乳は、皮下脂肪の間に網の目のように張り巡らされた乳腺が、血管から栄養分を取り込んでつくられます。血液を材料にしてつくられるため、母乳そのものには問題はありません。