チアシードの摂取方法と注意点は？

チアシードは「チア」という植物の種子です。「チア」は中央アメリカが原産で、古代アステカで食用として供されていたとされています。チアシードの栄養的な特徴は、必須脂肪酸のα－リノレン酸とリノール酸を多く含むことです。このほか食物繊維も比較的多く、カルシウム、マグネシウム、鉄なども含んでいます。ただし、これらの値は産地などによっても大きく変動するといわれています。

近年、チアシードは、ダイエット効果や抗酸化作用があるなどといわれていますが、こうした健康情報が本当に正しいかは、よく見極める必要があります。健康情報が正しいかどうかをチェックするポイントは次のとおりです。

●具体的な研究に基づいているか

●人を対象とした研究であるか

●専門家の間できちんと評価されているか（学術誌などで論文として報告されているか）

こうした点から、チアチードの効果をみると「人の健康に対する有効性については、信頼できる十分な情報がないため、現時点では科学的に効果があるとはいえない」と評価されます。

一方、チアシードに多く含まれているα-リノレン酸は、心血管疾患を予防する効果が期待できる成分です。チアシードを適度に食事にとり入れることで、α－リノレン酸の摂取量を増やすことができるでしょう。ただし、とり過ぎはカロリー過剰につながるので要注意です。なお、α－リノレン酸は、熱に弱い性質があるので、サラダなどの加熱しない料理に使うのがおすすめです。デザートに用いるレシピも多いようですが、デザートの食べすぎはダイエットや生活習慣病予防には逆効果なので、気をつけましょう。

チアシードの危険性については「短期間、適切に摂取した場合は安全である」とされています。極端に多くとらなければ、安全と考えられます。摂取する際は、商品に記載されている量などを目安に、体調を確認しながらとることをおすすめします。

また、妊娠中や授乳中の摂取に関しては、安全であるといえるデータが十分にないため、避けることが望ましいとされています。該当する人は注意が必要です。