乳幼児に対する市販のかぜ薬の安全性

女性/30代
2021/12/21

市販のかぜ薬などは、どれくらいから使用してもよいでしょうか。あまり小さいうちは使わないほうがよいですか。(3か月|女児)

この質問への回答

福島県立医科大学 甲状腺・内分泌センター センター長横谷 進

お尋ねになっているのは、赤ちゃんへの薬の安全性のことだと思います。市販のかぜ薬はいろいろな状況の子どもに対して安全である必要があるので、どちらかというと少なめの服用量が指示されています。したがって、書かれている指示量を守っていれば、だいたい安全です。ただ、1歳未満の赤ちゃんは注意したほうがよいと思います。体重3kgで生まれた新生児が1年間で3倍以上の体重になるわけですから、からだのサイズだけを考えても1歳未満の薬の量は赤ちゃんごとに調節しなければならないのは明らかです。また、腸からの薬の吸収、肝臓での薬の変化、腎臓からの排泄、といった薬の効き方を決める要素が月齢ごとに、ある機能は徐々に、ある機能は急速に成熟していくのです。したがって、薬によってはからだのサイズに比例する以上に、必要量が急に増す(逆にいえば新生児や若い月齢の赤ちゃんはほんの少しの薬で効き、過剰になりやすい)ことになります。このようなわけで市販のかぜ薬は1歳未満には避けたほうがよいと思います。最後に、かぜ薬がいつもあれば気持ちは安心ですが、市販のかぜ薬はいくつかの薬が混ざっていて必ずしも必要とする薬だけを飲めません。薬が必要な状況であれば、診察を受けて処方してもらうのを基本にしてほしいと思います。

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