Question

乗り物に酔いやすい。どうしたらよい?

昔から車などの乗り物に酔いやすく、他人が運転する車には乗れません。助手席に乗せてもらうのですが、わずかな距離でも酔ってしまいます。長距離のときはあらかじめ薬を飲むのですが、短距離だから大丈夫だろうと飲まずに油断していると、酔ってしまいます。治したいのですが、どうしたらよいでしょうか?

女性/40代

2022/01/28

Answer

ご相談者は乗り物に酔いやすいとのこと。乗り物での移動が当たり前となった今では、お困りになることが多いでしょう。乗り物酔いの対策について検討してみます。


私たちのからだは、自動的に姿勢を保つ調整機能(反射)があり、平衡機能といいます。この働きは、内耳にある前庭や半規管が重要な役割をしています。


乗り物による発進や停止、スピードの変化、前後・左右・上下・回転などの刺激を内耳が受けると、その情報は脳へ送られますが、慣れない刺激がくり返されると、情報が多すぎて脳が混乱し、自律神経系にも影響。その結果、生あくび、生つば、冷や汗、顔面蒼白、手足の冷感、吐くなどの症状が起こってしまうのです。


学童期にはよく乗り物酔いを起こし、そのピークは小学生から中学生の頃です。

男女では、女性の方がやや多いといわれています。多くは思春期を過ぎると、次第に乗り物酔いの頻度が減っていきます。中枢の訓練効果(学習効果)によって、乗り物酔いを起こさなくなるのです。20歳以降は、日常的な乗り物では出にくくなる傾向がありますが、船など乗り慣れない乗り物に乗った場合、成人でも症状が表れます。


乗り物酔いは、疲労や睡眠不足などの体調不良、不快な温度や湿度、ガソリンなどの嫌な臭いや音などが誘発することがあります。また一度乗り物酔いで嫌な経験をすると、それを思い出して酔いやすくなることもあります。


まれなことですが、内耳の病気があると乗り物酔いが起こりやすくなります。代表例は「メニエール病」です。これはめまいと耳鳴りと難聴を伴って、めまい発作をくり返す病気です。発作後は、病気のある側の平衡神経の機能が落ちてバランスが崩れます。この状態で乗り物に乗ると、一気に酔いの症状が出ます。


また、自律神経系が不安定になる病気があると、乗り物酔いを起こしやすくなります。幼少期に乗り物酔いが原因で過度の負担(親の叱責など)があり、その後も不安感が抜けきれず、成人後も持ち越すこともあります。このような経緯があれば、抗不安薬などの薬を内服し、経過をみることもあります。


ご相談者は、短時間の自動車の乗車でも酔うようなので、不安感が強いのかもしれません。対策としては、日頃の体調管理と乗車前の予防方法を身につけ、酔わない自信をつけることが重要になります。


日頃の対策としては、ブランコやシーソー、自転車、前転や後転の体操を行うことで、乗り物の揺れや回転加速度に慣れる方法などがあります。汗をかく運動、水泳やヨガなどで自律神経系を鍛えることもおすすめです。


その他の予防法をご紹介します。

・前日は睡眠を十分とり、食べすぎない

・読書など下を向く姿勢を避け、遠くの景色を見る

・乗り物内の換気をよくし、不快なにおいを避ける

・バスは前から4~5番目の席、船は中央部に乗る

・事前に酔い止めの薬を内服する


対策を試してみても改善がみられない場合は、念のために、内耳の問題がないかを耳鼻咽喉科でご相談されるとよいでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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