災害時の栄養バランスのために備えられる食料品は?
最近、天災で停電や断水が多いですが、そんなとき、非常食ばかりだと栄養バランスが心配です。そんなときのために、非常食のほかに備えておけるようなものはありますか?
女性/40代
2022/01/28
今は災害がくる前と考え、日頃から家庭で備えをしておくことが大切です。非常時に健康な状態を保つためには、食料品の備えは重要です。ふだんに近いものを食べることは安心感にもつながります。我が家の食事の備えについて考えてみましょう。
災害用の食料品は、非常時専用にせず、日常的に使いながら買い足す「ローリングストック法」で用意するのがおすすめです。ツナ缶をよく食べるのなら、ある程度の量を常に用意しておき、古いものから使って買い足して補充すれば、賞味期限切れになる失敗が起こりにくくなります。
またご質問のように、災害時の健康を維持するためには、栄養バランスも考慮しましょう。取りたい栄養素には、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどがありますが、「主食」「主菜」「副菜」の3つを考えて用意すると、おおよそのバランスが整います。
① 主食
エネルギー源となる炭水化物は必須です。水や加熱を必要とせず、そのまま食べられるものも用意しておきましょう。
●食品例:米、レトルトのおかゆ、そのまま食べられるごはんの缶詰、パンの缶詰、乾パン、早ゆでタイプのパスタ、そうめん、シリアル、クラッカーなど
※高カロリーで日持ちする菓子類(ようかん、チョコレート、ビスケット、せんべい、ナッツ類など)もおすすめです。
② 主菜
肉、魚介、大豆・大豆製品、卵などのたんぱく質源になる食品です。缶詰やびん詰、レトルトタイプのものは常温で長期保存可能ですが、消費期限を確認しておきましょう。
●食品例:缶詰(ツナ缶、さば缶、あさり缶、大豆缶、うずら卵の水煮缶など)、カレーやパスタソースなどのレトルト食品、高野豆腐など
③ 副菜
ライフラインの復旧が遅れたときに不足しやすいのが、野菜や海藻、きのこなど。ビタミン、ミネラル、食物繊維などを多く含み、長期間不足すると体調を崩す原因に。缶詰、レトルト食品、乾物などでストックしましょう。
●食品例:日持ちする野菜(にんじん、玉ねぎ、いもなど)、乾物(切り干し大根、カットわかめなど)、缶詰(ドライパックのひじきやコーンなど)、レトルトの野菜スープ、野菜ジュース、果物の缶詰など
④ 飲料水
水も必ず、家族の人数分用意します。
これらを最低3日分、できれば1週間分の家族全員分の備蓄をしておくことをおすすめします。電気が止まっても冷蔵庫の中身のものを活用できます。使用するときは、冷蔵庫のものから使い、少しでも異変を感じたら口にしないようにしましょう。
ライフラインが止まったときに加熱調理できる準備をしておくことも大切です。温かい食べ物は、精神的な余裕をもたらします。水不足にも備え、使い捨ての食器や衛生用品を使い、衛生管理に配慮しましょう。以下の物品を揃えておくと安心です。
・カセットコンロとガスボンベ
・キッチンばさみ、ピーラー
・ポリ袋
・ウエットティッシュ、使い捨て手袋
・ペーパータオル
・ラップ、アルミホイル
・紙皿、割りばし、紙コップ
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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