上司の休職で自分も不眠に…立ち直れない

仲のよかった上司がうつ病で休職してしまいました。上司は今年、他部署へ異動になりがんばっていましたが、5月頃から会社を辞めたいと打ち明けてきました。辞めてほしくなかったので、励ましたり、相談に乗ったりしていましたが、とうとううつ病を発症し、休職してしまいました。それが私にはとてもショックで、食欲不振や夜に寝付けない、寝ても途中で目が覚めてしまう、ひどい気分の落ち込みなどにつながり、仕事もミスばかりしてしまいます。喫煙者なのでたばこの本数も増えています。どうしたら以前の状態に戻れるのかわからなくなっています。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
他部署に異動になった上司とは、もともと仲がよかったようですね。「会社を辞めたい」という重大な気持ちも打ち明けられるほど、上司もあなたのことを信頼していたのでしょう。打ち明けられた側としては、驚きも大きかったと思いますが、あなたは辞めてほしくない一心で相談に乗ったり、励ましたりと、一生懸命にサポートしてきたのですね。ご自身も日常の生活を送りながら、上司へのサポートも続けるのは、とても大変だったのではないでしょうか。
しかしながら、このたび上司がうつ病と診断され、休職に入ってしまったとのことで、さぞかし大きなショックを受けられたことでしょう。あまりのショックの大きさに、あなたも調子を崩していると伺い、とても心配しています。今はどうしたら戻れるのかわからないほど、以前とは異なる状態なのですね。
本来なら、上司が再びがんばって仕事を続けられるのが、一番望ましい状態だったのかもしれません。実際はそうなりませんでしたが、きちんと医療機関にかかって診断がつき、治療を始めて休職の運びとなったのは、決して最悪の流れとはいえないと思います。うつ状態のときはふだんのような冷静な判断がむずかしいため、大きな決断は先送りするのが望ましいとされています。焦って退職の決断をせず、休養して調子を立て直してから今後について考える猶予がもてたのも、あなたの支えがあったからこそではないでしょうか。
実際には、上司があなたに「会社を辞めたい」と打ち明けてきたときにはすでに、うつ状態になっていた可能性があります。うつ状態などにより心の視野が狭くなっているときは、ほかの人からの助言などを受け入れにくくなるため、専門家ですら対応がむずかしいものです。あなたは上司のためを思って、精いっぱいのことをしたのですから、「何が足りなかったのか」「役に立てなかったのでは」などと、自分を責めることはしないでくださいね。
人は大きなショックを受けたとき、一時的に気分の落ち込みや不安が強くなったり、集中力や判断力が低下したり、不眠や食欲不振、体調不良などといった症状が表れたりすることがあります。そのこと自体は誰にでも起こり得る自然な反応ですので、あなた自身も周囲の信頼できる人に相談したり、気分転換を図ったりして、ご自身のケアを優先させるようにしてください。そのような対処をしても、現在の不調がさらに悪化したり、日常生活にも支障が出たりする状態が2週間以上つづく場合には、無理をせず、心療内科やメンタルクリニックなどの受診を検討してくださいね。


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