Question

他人への依存とマイナス思考は性格の問題?

他人に依存してしまうタイプです。どんなこともマイナスにしか考えられず、自分に優しい人には必ず裏があると疑ってしまいます。その反面、自分に甘い顔をしてくれる人にはとことん依存します。その人がいなくなってもまた同じような人を見つけては依存をくり返します。周囲からは性格の問題だとか、マイナス思考を改めないと、などと言われますが…単なる性格の問題なのでしょうか? それとも心に少し異常が生じてしまっているのでしょうか?

女性/20代

2022/01/28

Answer

人との付き合い方や自分の考え方について、悩みを抱えているご様子ですね。マイナス思考や依存的な性格であっても、本人がそのことを苦痛に感じなければ、改めることなく生活している人もいると思います。あなたはそういった状態に何らかの問題や疑問を感じていて、変わりたいと考えているのでしょうか。


一般的に、他人に依存することとマイナス思考であることは、別のことだと考えられますが、あなたのなかではつながっているのでしょうか。他人に依存するとは、具体的にどのような行動や状態のことでしょうか。また、自分に優しい人と自分に甘い顔をしてくれる人というのは、似たようなタイプだと思いますが、一方には疑いをもち、一方には依存するという点に矛盾が感じられ、あなたのなかの複雑に絡み合った感情があることが伺えます。ご自身の問題と向き合うためには、このような部分を整理する必要があると思います。


まず、自分がなぜ人に依存してしまうのか、そこにマイナス思考がどのように関係しているのかを具体的に考えてみましょう。例えば何かを行う時、「自分1人では失敗するかも」と悪い方にばかり考えてしまうため、人に頼りたくなるということでしょうか。そのような場合には確かにプラスの考え方もできるよう練習が必要かもしれません。プラスに考えると、その後の行動も変わっていく可能性はあります。ただ、マイナス思考の人が、必ずしも依存心が強いというわけではないはずです。


一般的に、依存心が強い人は、自分の行動に責任を負うこと、自分で決めること、1人で乗り越えたり解決したりすることが苦手な傾向があると思います。その背景には、不安、さみしさ、自信のなさなどがあるのではないでしょうか。依存する相手が常にあなたの問題を解決し、あなたが決めるべきことも決めて、「大丈夫だよ」と言ってくれる状態がつづくと、あなたはますます自分で考えて行動する力が弱くなり、自立することが怖くなってしまうでしょう。


たとえマイナス思考だとしても、小さなことから少しずつ「これだけは自分で考えて決めてみよう」「誰かに頼る前に自分で取り組んでみよう」と意識して、結果がどうであれ、自分で取り組めたら自分をほめて、「私は大丈夫だ」と言ってあげましょう。そうした小さな成功体験を積み重ねることで、少しずつ自信もついてくると思います。


また、あなたは人と適度な距離を保って付き合うことが苦手なのかもしれませんね。優しい人に対して、初めは警戒して疑うけれど、いったん気を許すと、一気に距離を縮めて依存してしまうのではないでしょうか。一方が依存をする関係は、もう一方の負担が大きく、長く続かないことも多いものです。優しくしてくれる人と、長く良い付き合いを続けるためにも、お互いが自立して対等でいられるよう心がけることが大切です。


自分の性格傾向に気づけたこと自体が大きな一歩ですので、あなたなりに試行錯誤して、ときには失敗する自分も優しく受け入れながら、少しずつ課題に取り組んでいただけたらと思います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

関連するキーワード

依存
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。