Question

黄班前膜(おうはんぜんまく)はどんな病気?

黄斑前膜はどんな病気ですか? どんな症状があるのでしょうか?

女性/60代

2022/01/28

Answer

黄斑前膜の症状についての相談をお寄せいただきました。近年、白内障など加齢に伴う眼の病気が多くなっています。黄斑前膜も加齢と関係がある病気ですので、ご説明したいと思います。人の眼の構造はカメラに似ています。瞳孔を通過して眼球内に入った光は、カメラのフィルムに当たる網膜に達し、ピントを結んで映像になります。眼球の中の奥の壁の全体には網膜があり、その内側は硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の組織で満たされています。眼球の内部の大部分は硝子体で占められていますが、瞳孔から入った光を網膜へ透過させる空間を埋める役割を担っています。硝子体の表面は硝子体皮質という膜で覆われ、網膜の内側はこの硝子体皮質と接しています。硝子体は加齢により少しずつ液体に変化し、体積が縮小していきます。硝子体が小さくなるとき、硝子体皮質は網膜から自然に剥がれ、その間にできた隙間は水分に置きかわります。この現象は50~60歳以降の人に起こり得る生理的な現象で、「後部硝子体剥離」といいます。通常、後部硝子体剥離では、眼に関して問題となる症状はみられません。ところが、硝子体皮質と網膜の癒着が強く、うまく剥がれない場合に引き起こされる病気の1つに「黄斑前膜」があります。網膜の中央にある直径1.5~2mm大の視力の鋭敏な箇所を黄斑と呼びます。この黄斑の上に薄い膜が張る病気が黄斑前膜です(黄斑上膜ともいう)。黄斑前膜は、50歳以上から増加し、女性に多く、加齢が原因の良性疾患です。加齢に伴って後部硝子体剥離が起きたとき、ちょうど水風船が破れたときのように、硝子体を包む膜(皮質)だけが網膜側に張りついてしまい、残った硝子体皮質に新たに細胞が増殖したり、眼球内の浮遊物が付着して黄斑前膜が形成されていきます。ほとんどは後部硝子体剥離のあとに発生するものです。黄斑前膜は前膜の形成が進むにつれ、視力が低下し、物が歪んだり、大きく見えるなどの症状がみられますが、早期では自覚症状があまりなく、進行は緩やかです。視力が良好で日常生活に支障がなければ、急いで手術を受ける必要はないとされています。一方、膜が古くなり、硬くなると手術時に膜を剥がしにくくなることもあります。また、長期間放置すると膜が厚くなり、黄斑部のしわも悪化します。進行すると、線が歪んで見える、左右の目で字の大きさが違って見えるなどの症状がみられます。見え方の変化や視力の低下が進行する前に、膜を黄斑部から剥がす手術をする必要があります。m、視力がよくても、物の大きさが左右で極端に違って見える、歪みがひどく仕事に支障があるなどの場合には、早めに手術を行うこともあります。見え方に変化があったら、早めに医師と相談することをおすすめします。手術は目の白目に小さい穴を数カ所開け、そこから非常に細い手術器械を目の中に直接入れて行う硝子体手術です。一般的に手術前の視力が良好な症例ほど、手術後の視力の回復もよいとされています。


人の眼の構造はカメラに似ています。瞳孔を通過して眼球内に入った光は、カメラのフィルムに当たる網膜に達し、ピントを結んで映像になります。眼球の中の奥の壁の全体には網膜があり、その内側は硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の組織で満たされています。


眼球の内部の大部分は硝子体で占められていますが、瞳孔から入った光を網膜へ透過させる空間を埋める役割を担っています。硝子体の表面は硝子体皮質という膜で覆われ、網膜の内側はこの硝子体皮質と接しています。


硝子体は加齢により少しずつ液体に変化し、体積が縮小していきます。硝子体が小さくなるとき、硝子体皮質は網膜から自然に剥がれ、その間にできた隙間は水分に置きかわります。この現象は50~60歳以降の人に起こり得る生理的な現象で、「後部硝子体剥離」といいます。通常、後部硝子体剥離では、眼に関して問題となる症状はみられません。


ところが、硝子体皮質と網膜の癒着が強く、うまく剥がれない場合に引き起こされる病気の1つに「黄斑前膜」があります。網膜の中央にある直径1.5~2mm大の視力の鋭敏な箇所を黄斑と呼びます。この黄斑の上に薄い膜が張る病気が黄斑前膜です(黄斑上膜ともいう)。


黄斑前膜は、50歳以上から増加し、女性に多く、加齢が原因の良性疾患です。加齢に伴って後部硝子体剥離が起きたとき、ちょうど水風船が破れたときのように、硝子体を包む膜(皮質)だけが網膜側に張りついてしまい、残った硝子体皮質に新たに細胞が増殖したり、眼球内の浮遊物が付着して黄斑前膜が形成されていきます。ほとんどは後部硝子体剥離のあとに発生するものです。


黄斑前膜は前膜の形成が進むにつれ、視力が低下し、物が歪んだり、大きく見えるなどの症状がみられますが、早期では自覚症状があまりなく、進行は緩やかです。視力が良好で日常生活に支障がなければ、急いで手術を受ける必要はないとされています。


一方、膜が古くなり、硬くなると手術時に膜を剥がしにくくなることもあります。また、長期間放置すると膜が厚くなり、黄斑部のしわも悪化します。進行すると、線が歪んで見える、左右の目で字の大きさが違って見えるなどの症状がみられます。見え方の変化や視力の低下が進行する前に、膜を黄斑部から剥がす手術をする必要があります。また、視力がよくても、物の大きさが左右で極端に違って見える、歪みがひどく仕事に支障があるなどの場合には、早めに手術を行うこともあります。見え方に変化があったら、早めに医師と相談することをおすすめします。


手術は目の白目に小さい穴を数カ所開け、そこから非常に細い手術器械を目の中に直接入れて行う硝子体手術です。一般的に手術前の視力が良好な症例ほど、手術後の視力の回復もよいとされています。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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