産褥乳腺炎の原因、症状、対処法
産後、乳腺炎になってしまいました。産褥乳腺炎の原因、症状、対処法について教えてください。
女性/20代
2022/01/28
妊娠や分娩によって変化した母体が、妊娠前の状態に戻るまでの期間、これを産褥期といいます。この産褥期に起こる乳腺の炎症が、産褥乳腺炎です。産褥乳腺炎には、「うっ帯性乳腺炎」と「化膿性乳腺炎」があり、それぞれ原因や症状、対処法が異なります。
うっ帯性乳腺炎は何らかの原因により、乳腺内に乳汁が留まることで起こります。症状は、乳房の腫脹、痛み、熱感、硬結、発赤で、全身症状はありません。対処法としては、授乳の回数を多くして、溜まった乳汁を外に出すことがあげられます。必要に応じて搾乳も行います。まんべんなく乳腺を空にするために、いつもと抱き方を変えて吸ってもらうのもよいでしょう。
抱き方の例としては、たて抱きにしたり、子どもをフットボールを抱えるようにして抱いたり、クッションや枕を使って固定するものよいでしょう。いずれの抱き方であっても、気をつけたいポイントは下記です。「赤ちゃんの耳・肩・腰が一直線になる」、「赤ちゃんの体が引き寄せられて母親の体に密着している」、「赤ちゃんの肩と体全体が支えられている」、「赤ちゃんが乳房に近づくときに鼻と乳頭が向き合っている」。
症状が軽い場合は、授乳の前や授乳中にしこりの部分を乳頭に向かってやさしくマッサージします。乳房が熱を持っている場合は、ぬれタオルなどで冷やします。きつすぎるブラジャーは避け、ゆったりとした服装にします。そして、水分を十分にとりリラックスするように心がけましょう。
一方、化膿性乳腺炎は、乳汁うっ滞に細菌性感染(主にブドウ球菌)が加わり起こる症状です。症状は、黄色い乳汁、38℃以上の発熱、悪寒、倦怠感、乳房の腫脹、痛み、熱感、発赤、乳房の血管の怒張、わきの下のリンパ節腫脹などです。症状が出始めてから24時間以内なら、助産師に乳房マッサージをしてもらうと改善することがあります。乳房マッサージができる助産院、お産をした医療機関にすぐに連絡をしましょう。
助産師に乳房マッサージをしてもらっても効果がない場合や、24時間を過ぎた場合は、抗菌薬による治療や切開して膿を排出することが必要になります。できるだけ早く、主治医を受診することが望ましいです。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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