低気圧による頭痛。天候と体調の関係は?
低気圧が近づくと頭が痛くなります。天候が原因で体調不良をおこすことがあると聞きましたが、天候と体調の関係を教えてください。
女性/40代
2022/01/28
気象の変化が病気の発症や経過、症状の悪化に影響を与えることは昔からいわれています。このような病気を「気象病」ということがあります。
気象病は、気温や湿度、気圧、気流など天候にかかわる諸条件が複雑にからみ合って起こると考えられています。例えば、寒冷前線の通過で、神経痛やリウマチ痛、気管支ぜんそく、心臓病や循環器系の障害などが引き起こされたり、フェーン現象で自律神経が不安定になったりすることは、よく知られています。
気象の変化が急激に、また複合的に起きると、知らず知らずのうちに、体の機能を一定に保とうとして自律神経系、内分泌系、免疫系などが働きます。しかし、これらの機能が気象の変化についていけないと、持病が悪化したり、病気が引き起こされたりするのではないかと考えられているのです。
気象と体調、私たちの生活との関係は、ことわざなどでも古くから伝えられており、密接な関係があることは確実です。人間と気象との関係を研究する「生気象学」という学問分野もあり、予防医学の観点からも、今後ますます期待される分野と考えられています。
ただし、現時点では、例えば、気温が何℃下がると、リウマチの患者さんの何%に痛みが出るかなど、その関係性を具体的な数値であらわしたものや、実際の医療現場で指標として使われているものはありません。気温や湿度、気圧、気流などの変化が、ご自身の日々の体調とどのような関係があるのかをよく観察し、上手に体調管理に役立てることが大切です。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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