出産後の月経再開の目安

産後の月経再開は個人差があります。妊娠中に止まっていた卵巣機能が徐々に働き始めて、女性ホルモンが元のように分泌されると月経が再開しますが、早い方では産後4週くらい、遅い方では1年以上ない場合もあります。

授乳中は、乳汁分泌ホルモンである「プロラクチン」の分泌量が高まり、排卵を抑制するため、月経の開始が遅れる傾向にあります。

とはいえ、授乳中であっても、プロラクチンの分泌量は徐々に減少して卵巣が働き始めますので、一般的に産後6か月ころには月経が再開することが多いといわれています。したがって、授乳中だから月経が再開しないという考え方は間違いです。排卵も起こりますので、妊娠を避けたい場合は避妊が必要になります。

産後6か月以上たっても月経が再開しない場合や、授乳をやめてから3か月たっても月経が再開しない場合は、プロラクチンの分泌量が高いままの状態になっている可能性があります。この状態が続くと、不妊の原因や、ホルモンのバランスの崩れから体調全般が悪くなることがありますので、早めに婦人科を受診しましょう。

月経が再開しても、しばらくの間は生理周期の乱れや不正出血を起こすことがあります。月経再開後、半年程度たっても月経不順や不正出血がある場合は、婦人科を受診しましょう。

産後は子宮口が柔らかく開き気味になっているので経血量が多くなりやすく、PMSや月経痛がひどくなる方もいます。

しばらく様子をみても症状が続く場合や、日常生活に影響を及ぼしている場合は、早めに婦人科に相談しましょう。