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ギンナンを食べすぎてはいけない理由

女性/30代
2022/01/28

ギンナンは食べすぎないようにと言われますが、なぜですか。

この質問への回答

保健同人フロンティアメディカルチーム

ギンナンは古くから薬用、食用にされていますが、食べ過ぎると中毒を起こす危険性があります。中毒を起こす原因成分は長い間不明でしたが、最近、4'-MPN(メトキシピリドキシン)であることが明らかになりました。

4'-MPNはビタミンB6と似た構造をしており、摂取すると体内でビタミンB6の働きを阻害してしまいます。ビタミンB6は脳内の神経伝達物質の生成に重要な役割を担っていますので、働きが阻害されると数時間のうちにビタミンB6欠乏症となり、中毒になると考えられています。

中毒症状は主に嘔吐とけいれんで、けいれんは反復することがあります。

循環器系:不整脈、顔面蒼白

呼吸器系:呼吸困難、呼吸速迫

神経系:けいれん、めまい、意識混濁、下肢の麻痺

消化器系:嘔吐、便秘

その他:発熱

摂取後1~12時間で発症し、90時間以内(約半数は24時間以内)に回復しますが、死亡例も報告されていますので、中毒を疑う症状が出現した場合には、すぐに受診することをおすすめします。けいれんを誘発する場合があるので、吐かせてはいけません。受診の際には、ギンナンを摂取したことを伝えましょう。

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