B型肝炎ウイルスの夫婦間感染

Ｂ型肝炎ウイルス持続感染者（HBVキャリア）、特にHBe抗原陽性の場合、相手がHBV（B型肝炎ウイルス）感染することがあります。

かつて、新婚旅行から帰って間もなくＢ型急性肝炎を発病したケースに、「ハネムーン肝炎」という名前がつけられ、報告されたことがあります。

Ｂ型肝炎ウイルス持続感染者（HBVキャリア）の人が、結婚する予定があり、相手がHBVに対する免疫をもっていない（HBs抗体が陰性である）ことがわかったときは、相手の方にはあらかじめＢ型肝炎ワクチン（HBワクチン）を接種しておくことが推奨されます。

ただし、HBe抗原が陰性のＢ型肝炎ウイルス持続感染者（HBVキャリア）で、結婚後数年以上経ち、これまでに配偶者にHBVの感染やＢ型肝炎の発病が起こっていない場合には、過度に神経質になることはありません。

しかし、念のため配偶者もHBs抗原、HBs抗体の検査を受けることをおすすめめします。なお、配偶者がすでにHBs抗体陽性である場合には感染は起こりませんので、心配はありません。