Question

仕事に自信がもてなそうな部下

仕事全般において自信がないのか、常に消極的でやる気が感じられない部下がいます。どのように指導していいのかわからず、困っています。

男性/40代

2021/12/21

Answer

仕事に限らず、何事においても、「自信をもって取り組む」姿勢は、とても重要です。しかし、実際に仕事で自信をもつのは、意外とむずかしいものです。自信がないことが消極性につながり、結果として、やる気がないように見えているのではないかと思います。上司としては、そんな部下に、どのような言葉をかけて自信を引き出せばいいのか悩むところですね。しかし、あなたが、部下の様子にいち早く気づいたのは、日頃から部下をよく観察し、見守っている証しではないでしょうか。


ある行動を起こす前に、「自分はうまくやれそうだ」「やればできるのではないか」と思える気持ちのことを「自己効力感」といいます。これは、「自分はきっとできる」という自分への期待や、物事を成し遂げることへの自信でもあり、人が何か物事を成し遂げようとする際に、大きな影響を及ぼす力になります。それでは、実際の仕事において、自己効力感を高め自信をもって仕事に取り組むために、どんな方法が効果的なのか、職場の状況に当てはめながら考えてみましょう。


まずは、「小さな成功体験を重ねていくこと」です。いきなり高い目標を設定し、挑戦してもらうのではなく、はじめは比較的容易に達成できそうな目標を設定し、達成できたら徐々にハードルを上げていくのです。小さな成功体験の積み重ねが、「自分ができる」という範囲をどんどん広げることになり、目標をクリアしたという達成感も味わえます。そして、「なぜうまくいったのか」を部下と一緒に検証しながら、より質を高める、あるいは量を増やす方向に導いていきます。


次に、「自己効力感が高い人を観察すること」です。他の人が何かを達成したり、成功したりするまでのプロセスを観察することによって、進め方やコツを学ぶことができます。「あのやり方なら、自分にもできるかもしれない」「あの人ができるのなら、自分もやってみよう」と思えるようにするのが狙いです。部下たちの中に、自信をもって仕事に取り組み、成果を上げている人はいませんか。観察する対象は、キャリアの長いベテラン社員ではなく、1年ほど先輩の社員であれば、現実味があるため理想的です。そのような先輩とペアを組んで一緒に仕事ができれば、間近で仕事ぶりを見ることができますし、困ったときなどに相談しやすいかもしれません。


さらに、「言葉によって励ましてもらうこと」も効果的です。信頼している人や尊敬している人からかけられる言葉はうれしいものですし、モチベーションも上がります。「自分が思っている以上に、周りの人は認めてくれているのかもしれない」と気づくこともあるでしょう。上司や先輩からのほめ言葉や、同僚からの励ましは、何よりも大きな力になると思います。部下をあたたかく見守り育てようとしている、あなたの気持ちが部下に伝わり、部下が着実に前進できるよう、ぜひトライしてみてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

関連するキーワード

職場の悩み
部下
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。