Question

苦情やクレームの電話対応に苦慮

日常業務の中で、お客さまからの問い合わせに応えるのが、私の重要な仕事です。ところがなかには、毎日のように同じ質問を繰り返す人や、商品の苦情ばかりを延々と話す人もいて、対応に困り果てています。私だけでなく、同僚たちも皆、対応に苦慮しています。もともと接客業務が好きで、この職場を希望したのですが、今では電話が鳴るたびに怯えてしまい、仕事にも支障が出ており、困っています。

男性/20代

2021/12/21

Answer

日常生活の様々な場面で、人間同士の衝突やトラブルが頻発し、世間を騒がせています。自分の言動が相手をどんな気持ちにさせ、周囲にどのような影響を及ぼすかを考えない行為が多くなったのは、とても残念なことです。こうした行為は仕事の現場でも頻繁に起こっており、いわゆる「クレーマー」と呼ばれる人たちに悩まされることもあります。あなたを始めとした職場の方々の心労は、大変なものとお察しします。


相手の顔が見えない「電話」というツールが持つ特徴も、関係していると思います。電話では、自分自身の顔も相手から見えませんから、面と向かって言えない内容でも、ついつい感情がエスカレートし「思わぬことまで口走ってしまう」ことが起こりがちです。ですので、あなたが「電話が怖い」と思う気持ちもよく理解できます。電話ならではの特性を理解しておくことも、自分を守るために大切だと思います。


苦情やクレームを受けると「自分が責められている」と感じ、ひどく落ち込んだり、自信を喪失してしまったりするものです。しかし、苦情は特定の個人に向けられているのではなく、職場や会社に向けられたものです。ですからこの問題は、あなた一人が抱えるべきではありません。ほかに困っている同僚などと一緒になって、職場全体、あるいは会社全体で対策を立てる必要があります。そして、個人の主観的な問題ではなく、職場全体としての客観的な視点でとらえることが重要です。


苦情を受ける側が意思統一せず、勝手にばらばらな対応をしていると、「前回はこう言われた」「別の担当者の対応は違った」という指摘を受ける可能性がありますし、お客さま側も戸惑うことになります。そのため、職場内でトークスクリプトのような「対応のお手本」となるものを作成し、対応を統一するのも有効な手段です。


今回のケースに限らず、対応が難しい人に何度か遭遇していると、「この人は嫌な人だ」という意識が働き、冷静な対応ができなくなることがあります。「知らず知らずのうちに身についた先入観が、正しい対応の邪魔をしているのではないか」という可能性も意識しながら、毎回、新鮮な気持ちでお客さまに向き合うよう心がけてみましょう。新しい発見が得られるかもしれません。


「クレームは宝の山」ともいわれます。クレームを受けるのは誰でも嫌なものですが、日々の対応が会社の成長へとつながり、豊かな知恵になる場合もあります。安心して電話が受けられる環境を整えながら、「接客が好き」という姿勢を、これからも大切にしてください。あなたの対応を喜んでくれている人が、きっとたくさんいるはずです。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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