Question

やりたい仕事が見つからず就活に難航

すでに就職活動が始まり、会社説明会や企業訪問に熱心に足を運んでいる仲間や、内定をもらった友人もいます。でも、私にはやりたいと思える仕事が見つからず、働く意義も見えません。バイト経験などを通じ、興味がある分野がないわけではありませんが、一生続けるかもしれない仕事だと思うと簡単に選んではいけない気持ちになり、就活に身が入らずに困っています。

男性/~10代

2021/12/21

Answer

今まで「勉強」を中心に打ち込んできた学生のあなたにとって、「仕事」というものは未知の世界であり、社会経験のないなかで「やりたい仕事を見つける」ことはとても難しいテーマだと思います。しかも就職活動には期限がありますから、実際にはやりたい仕事が見つからないまま、就職活動に突入している人もいるのではないでしょうか。それに対して、あなたは「やりたい仕事を探したい」という意志が強く、真剣に就職活動に向き合おうとしている姿勢が伝わってきます。ですから、そのことに引け目を感じることはありません。これから前に進む方法を考えていきましょう。


 「就職」に対して「就社」という言葉があります。いうまでもなく、前者は「職に就く」という意味で、職種を重視する考え方です。後者は「会社に就く」という意味で、会社そのものに魅力を感じて入社するという考え方になります。「就職活動」といいつつ、実際には「就社活動」であることが多い日本では、「どんな仕事がしたいか」より「どの会社に入りたいか」が優先されるといってもいいでしょう。ですから、入社しても、最初から「やりたい仕事ができている人」はむしろ稀で、「それほどやりたくない仕事だけれど続けている人」のほうが多いのではないかと思います。あなたがどちらを重視するかで、「働く意義」についての手がかりが見えてくるのではないでしょうか。


 あなたが「最初に就いた仕事を一生続けるかもしれない」と思い、慎重になる気持ちは理解できますが、終身雇用制が崩壊しつつある現状では、それが望ましいとか、それしか選択肢はない、ということはありません。同じ会社に勤め続けることのメリットは会社にも社員にもあります。しかし、会社内でも「異動」で業務内容が変わることもあり、「転職」することが新しい世界を切り開いていく場合もあるでしょう。


「やりたい仕事を見つけること」に縛られるのを、いったんやめてみませんか。そして、少しでも興味や関心のある分野の説明会などに足を運んでみましょう。実際に働いている人たちのさまざまな声を聴き、生の現場を見ることで、自分の先入観に気づき、新たな発見ができるかもしれません。さらに、今までにはなかった興味や関心が高まり、世界が広がっていく可能性もあります。そして、やがては「自分がやりたかったのはこれかもしれない」と思える仕事に巡り会えるかもしれません。たとえ、完全に満足できる会社ではなくても、入社後、仕事体験を積み重ねることで、見つかることもあると思います。


「やりたい仕事」を模索し、「本当に打ち込める仕事」と出会う過程は困難なものです。しかし、それを求めていくプロセスそのものが、あなたを成長させていることも忘れないでください。その思いを胸に、就職活動の第一歩が踏み出せることを祈っています。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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