Question

ストレスへの対処法がわからない

入社以来、仕事の成果を出そうと、自分なりに取り組んできました。ただ、上司は私の苦手なタイプで、話しかけるにも勇気がいるばかりか、自分だけが怒られているような気がします。また、緊張を強いられるような会議や接待があると、朝から憂うつになってしまい、気がつけば、ストレスでいっぱいの毎日です。学生時代にはストレスを感じたことがなく、対処法がわかりません。どのようにストレスと闘っていけばいいでしょうか。

男性/30代

2021/12/21

Answer

現代社会は「ストレス社会」といわれるほど、公私にわたり、さまざまなストレスを抱えている人で溢れています。特に、働く人たちにとって、より良い成果を出そうと頑張れば頑張るほど、ストレスは仕事だけに留まらず、上司や部下との人間関係も含めて、大きな負担になっていきます。増えることはあっても、なかなか減ることのないのがストレスです。ストレスから逃れるのが困難だとするなら、「ストレスと闘う」のではなく、「ストレスと上手につき合う」ことを考えたほうが、より気持ちが楽になるはずです。この考え方は、ストレスコーピングと呼ばれ、ストレスの対処法として活用されています。


ストレスコーピングは、自分のストレスに応じて、それに合致した対処法を選択するところから始まります。まず、自分がストレスを感じたとき、どんなことをすれば気持ちが楽になるのか、気分転換できるのかを考えてみるということです。今回は、このコーピングの考え方を利用して、「行動」と「思考」の両面から、具体的な対処法について検討してみたいと思います。


「上司が苦手で、うまく関係が築けない」のであれば、「なかなか話せない」という今の行動を、「むしろ積極的に話しかけてみる」という行動に変えてみましょう。「どうしても不得意な分野の仕事がある」のであれば、「その仕事を避けてきた」という行動を、「専門書を読んでみる」、「勉強会に参加する」というような行動に変化させてみてください。こうした対処を続けていくことで、理想の行動へと変化していく効果が期待できます。


また、「上司から怒られるのは、嫌われているからだ」と思っているのなら、「上司から期待されているからこそ注意されるのだ」と捉え直してみましょう。「今日は重要な会議がある」という憂うつな朝には、「会議が終わったら飲みに行こう」など、自分にご褒美を与えることで、気持ちが解放され、会議を乗り切ることができるかもしれません。あれこれ考えて眠れなくなりそうな夜には、「いつかはこんな所へ旅行してみたい」、「宝くじが当たったら何に使おう」など、仕事以外のことに気を向けて、楽しい想像をすることも効果的です。実現しにくいことでも、考えるだけで気晴らしになるはすです。


大切なのは、どのストレスにどの対処法を使うのか、という流れを決めておくことです。あなたの引き出しのなかに、その方策がたくさんあるほど、対処法もまた豊かになっていきます。さらに、それを実行したことによって、どれくらいストレスが軽減されたかを実感することも大切です。自分なりのコーピングを準備して、日々のストレスの対処に、ぜひ役立ててみてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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