管理職だが部下をうまくまとめられない
課長に昇格したことで、5人の部下をもつ立場になりました。部署全体で成果を上げなければならない案件が数多くあるにもかかわらず、部下をうまくまとめることができません。もともと上司の補佐的な役割をしながら、部員の意見を調整するような立場が向いていると感じていたため、管理職になったことも重荷に感じています。このままでは部下の信頼も失くしてしまうのではないかと不安です。

女性/40代
2021/12/21
職場という集団の中では、部員それぞれが自分勝手に仕事をしていては成果を上げることはできません。誰かが部員を統率し、まとめ上げていくことで、方針に沿った仕事が成し遂げられ、目標を達成することができます。その役割を担うのがリーダーとしての管理職です。先が見えにくいといわれる現代、どの企業も生き残りをかけた厳しい対応を迫られています。そのため、今、リーダーシップを発揮できる人材が強く求められているのだと思います。
あなたはこれまで上司の補佐役が向いていると感じ、その役割を果たしてきたわけですから「自分が指示を出さなければならない」という、経験したことのない役割を与えられたことで、強い戸惑いを感じるのは自然な気持ちだと思います。これから部下を引っ張っていくためには、これまでとは異なるエネルギーが必要になるでしょうし、大きなプレッシャーを背負い込むことにもなります。そこで、リーダーシップのあり方について、また、どんな上司だったら、部下は信頼してついてきてくれるのかを考えてみましょう。
一般的にリーダーシップとは、カリスマ的な力で人をぐいぐい引っ張っていくような、一部の限られた人にしかない能力であると考えがちです。あなたの中にあるリーダーシップ像も、このようなタイプではないでしょうか。しかし、常に先頭に立ち、部下にどんどん指示を与え、強く引っ張っていくだけがリーダーシップではありません。部下の上に立って引っ張るというより、部下と話し合いを重ねながら方針や目標を共有し、部下にもある程度の権限を与え支えていくという、別のタイプのリーダーシップ像もあるはずです。このようなリーダーシップの形であれば、あなたの今までのやり方を上手に生かし、部下をまとめていくことができるのではないでしょうか。イメージを固定せず、自分なりの新しいリーダー像を作り上げてみてください。
また、人は責任ある立場に就いたり、ある役割を与えられたりすると、それに合わせて「新たな性格」ともいうべき行動が身についていくものです。それは人間の成長の証でもあります。たとえ今は「少し頼りない上司」だと思われたとしても、これまで通り真摯に仕事に向き合っていけば、必ず部下から信頼される上司になれると思います。自分の成長を長い目で見ることも、大切なことではないでしょうか。
あなたは理由もなく昇進したわけではありません。誠実で正確な仕事ぶりが評価されたことに自信をもってください。そして、困ったときにはあなたにも上司がいるということを忘れず、いつでも相談できる関係を保っていくことも大事なことだと思います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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