Question

周りが皆、優秀に思えて不甲斐ない

入社して半年が過ぎました。一日も早く職場に慣れ、仕事を覚えようと無我夢中でがんばってきましたが、それが空回りしているのか、失敗ばかりしては、毎日のように上司や先輩に怒られています。学生の頃は、自分をダメな人間だと思ったことはなかったのですが、自分の不甲斐なさに、周囲の人たちが皆、優秀に思えてしまい、自分だけが劣っていると感じ、落ち込んでいます。

男性/20代

2021/12/21

Answer

社会人として、右も左もわからない新しい世界に飛び込み、緊張の毎日を過ごしてきたことと思います。学生時代とは大きく異なる環境の中で、戸惑い、苦しみ、不安になることもたくさんあったのではないでしょうか。社会人の先輩に囲まれながら、まだまだ未熟な自分を痛感することは仕方のないことのように思います。これまでの半年間を振り返りながら、少しでも前向きになれるような考え方を、検討していきたいと思います。


 皆が横並びでいる学生時代の優秀さと、社会人としての優秀さは比較できるものではないと思います。あなたは、学生時代を思い返しては、後ろ向きの考え方に陥っているのかもしれません。職場は、年代も経験も、役職も異なる人たちが集まる縦の組織です。自分より経験豊かな先輩たちが、仕事ができるのはむしろ当然のことではないでしょうか。あなたの周りに、優秀だと感じられる上司や先輩がいるという環境はすばらしいことです。それをありがたいことだと受け止め、先輩たちと比べて落ち込むのではなく、「理想のモデル像」として捉えてみてはいかがでしょうか。自分なりの将来の目標が見えてくるはずです。


 本当に仕事ができない新入社員に対して、上司や先輩は、あまり注意をしないものです。あなたが注意を受けるのは、期待をされているからとも言えます。あなたが「怒られている」と感じていることは、先輩たちにとっては「叱っている」のかもしれません。「叱る」という言葉には愛情が含まれているものです。あなたの一日も早い成長を願い、大きな期待をかけているからこそ、こころを鬼にして注意してくれるのではないでしょうか。怒られていると思うと、とても傷つくものですが、叱ってくれていると考えれば、緊張が少しはやわらぎませんか。緊張を伴うと、さらに萎縮してミスを重ねるなどの悪循環を引き起こしてしまいます。どこをなぜ注意されたのか、何をどう改善すればいいのか、という視点に組み替えて、受け止めることも大切です。


 新入社員としての一年間は、「どんな質問を何回してもよい期間」という考え方もあります。「新入社員だから、まだ許される時間」とも言えるでしょう。しかし、二年目になると、後輩が入る可能性もあり、周囲は途端に、あなたを一人前の社員として扱うようになるはずです。ですから、この一年間は、先輩たちの注意を聞き逃がすことなく、わからないことはすべて解消するもりで質問をしておきましょう。今のうちにたくさんのことを吸収して、新人時代を積極的に過ごしていくことが大切だと思います。また、あまりミスを恐れず、新人だからこそ挑戦できることもあるでしょう。


一緒に入社した同期の仲間や、学生時代の友人たちもきっと同じ悩みを抱えていると思います。その苦しさを共有し、分かち合うことも、大きな力になるはずです。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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