Question

産業医との面談が心配

職場ストレスで、心身に不調を感じるようになり、会社も休みがちになってしまいました。人事部から産業医との面談を勧められていますが、面談で話した内容が会社や上司に知られてしまうのではないかと心配で、なかなか行く気になれません。相談内容が会社に報告されることはないと聞いてはいるのですが、不安な気持ちが消えません。

男性/30代

2021/12/21

Answer

人事部から産業医との面談を勧められているものの、躊躇されているご様子。 会社も休みがちとのことですから、“早くどうにかしないと…”という焦りもあることでしょう。その一方で、面談の内容が上司に知られてしまうのではないかという心配も拭えず、葛藤の日々を過ごされている様子が伝わってきました。



心配されている相談内容の報告ですが、心身の健康状態などの個人情報の取り扱いは、「個人情報保護法」で守られており、他者に情報を伝える際は、必ず「誰に・どんな目的で・どんな内容を」伝えるかを本人に確認することが必要となっています。 ほかにも、医師の守秘義務については刑法134条に、企業での産業医面談における守秘義務については労働安全衛生法104条に、それぞれ規定されていますし、事業場におけるメンタルヘルスに関する個人情報への配慮は、厚生労働省の指針にも定められています。 ですから、相談内容が自分の知らないうちに会社や上司に報告されるのでは…という心配は、ひとまずしなくてよいでしょう。



とはいえ、頭で理解するのと感情は別物かもしれません。いくら法律で守られているとわかってはいても、いまひとつ信用しきれない気持ちも理解できます。 そこで一つはっきりしておきたいのは、どのような内容が伝わることが、あなたにとって不安になっているのかという点です。人によってその内容はさまざまです。 例えば、ストレス原因の一端が職場の人間関係である場合には、その後の付き合いを考えると知られたくない、あるいは人事評価を気にして、心身不調が顕著に出ていることを知られたくないということもあるかもしれませんね。



不安点がはっきりしたら、情報の守秘を互いに確認する意味においても、その「知られたくない」と思っている旨を、あらかじめ産業医に伝えておくことをお勧めします。 また、最初から何もかも話さなければいけないと気負う必要はありません。いくら医師が相手だからといって、最初から自分の本心をすべてさらけ出せる人間はいないでしょう。



一方で、産業医面談は、会社を休まざるをえなくなっている現状を、医学的観点を踏まえて、会社に伝えてもらう貴重な機会でもあります。この機会に会社や上司に伝えたいことを自分なりに整理してみるのも一つです。 そこで、日常生活や仕事の中で「困っていること」を中心に話をすることから始めてみてはいかがでしょうか。



今回の面談が、今後あなたが安心して仕事ができるようになるためのきっかけになるといいですね。



ただし、自分で心身の状態がひどいと感じる場合には、医師の診察を早めに受けることをお勧めします。 これに関しては、もし産業医の診察に抵抗があるようでしたら、近所の精神科やメンタルクリニックでも構いません。 何をするのにしても心身の健康は第一。決して無理はしないようにしてくださいね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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