うつ病からの復職、服薬のほかの治療法は
業務上支障をきたし、職場に居づらい状態が続いたため精神的にも参ってしまいました。楽しい事もなく、仕事中も考えがまとまりません。指示も忘れがちになり失敗が増えたことで、周囲に陰口を言われるようになりました。汚名返上の気持ちで、なんとか頑張ろうとしてみましたが、うまくいかず、どうしようもない状態が1年以上続きました。家族の勧めで先日病院を受診したところ、「うつ病」と診断されました。医師の診断書を提出し、現在は休職しています。早く復職したいので、服薬のほかにも何か専門的な治療法などはないでしょうか。
男性/50代
2021/12/21
「どうしようもない状態」の中、先日受診され、現在休職されているとのこと。
あなたにとっては不本意な状況かもしれませんが、「うつ病」と診断され、休職されていると伺い、少し安心致しました。
1年以上に渡り苦しめられた“考えがまとまらない”“忘れっぽくなる”“楽しめることがない”等の状態は、表現は各々差異があるものの心の危険信号と捉えられるものばかりだからです。また「うつ病」に気づかないままに「なんとか頑張って」みたとしても、結果が出ないばかりか、かえって焦りや不安を生み出し、自分自身を責めるなどの悪循環に陥りやすいものです。あなたの1年間も、そうした苦しく抜け出せない状態だったのではとお察しします。
まず「うつ病」の治療に一番必要なことは、きちんとした服薬と休養です。
「早く復職」するためには“焦り”は禁物であり、現時点では、ほかの専門的治療等を探すことよりも、ゆっくり休養することの方が大事です。医師から処方された薬をきちんと服用し、できるだけ仕事の事を考えず心を休めましょう。
充分な休息がとれるようになると“朝の目覚めもすっきりとし、日中も起きて過ごせるようになり、夜も睡眠をとれるように・・・”と少しずつ日常サイクルが整ってきます。その段階であなたがおっしゃる「ほかの専門的な治療」など、次のステップについて考えられた方が順当と思われます。
また、注意していただきたい事は、『日常生活が問題なく送れるようになった』イコール『職場で支障なく仕事ができる』では決してないことです。そのため、復職を考える際には、主治医や産業医、職場の人事担当者、上司などと相談しながら、慎重に進めていけるように心掛けてください。
病院での治療も初めてのことと思いますし、服薬や治療方針についても不安を感じられることがあるでしょう。ささいなことであっても、ありのままの心境や状態を主治医には伝えていってください。
その場で対処できることもあれば、「しばらく様子を見よう」と言われることもあるとは思いますが、あなたの情報を集約して主治医に伝えていくことは、治療や復職をしていく中でとても大切なことです。
服薬以外の専門的な治療を検討する際にも、病状を考え、利用するのに適切な時期とそうではない時期を見きわめるには、主治医との相談が欠かせません。適切な時期に復職できるよう、主治医とのコミュニケーションをぜひ大切にしてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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