暑い季節の水分のとり方を知りたい

経口補水液は、水分に糖と塩分を加えてあり、体内に水分が速やかに吸収されるよう工夫されています。経口補水液は、熱中症の予防や対処に非常にすぐれた飲み物です。

高温、高湿度の環境で過ごしたときや運動をしたときなど、大量に汗をかいたときに失われた水分と電解質は経口補水液をとることで速やかに、かつ確実に取り込めます。経口補水液以外にも半分くらいに薄めたスポーツドリンクなどをとる方法もありますが、スポーツドリンクは商品により効果がまちまちであるため、経口補水液に近い成分を選ぶことが大切です。ポイントは、ナトリウムイオン濃度の高いものがお勧めです（ナトリウムイオン濃度40mg/dL以上が目安）。

一方、あまり気温の高くない屋内で静かに過ごすなど、少し発汗がある程度の環境でからだの水分がそれほど不足していなければ、経口補水液を使用する必要性は低いと考えます。微熱、のどの渇き、尿や汗の量が減るなどの脱水のときに起こりやすい症状がなく、食事が三食バランスよくとれているときは、水道水、ミネラルウオーターや麦茶などで水分を補給しましょう。普段と同じ程度の食事がとれているのであれば、ナトリウムなどのからだが必要とする電解質は食事から補われるため、あえて経口補水液やスポーツドリンクなどの飲み物で電解質を補う必要は低いでしょう。