姉に母親の介護を任せたが、負い目を感じる
夫の仕事の都合で、実家から遠方に転居することになり、今後、認知症の疑いのある母親の面倒は、実家の近くに住んでいる姉夫婦がみることになりました。姉は、一旦引き受けてくれたものの、不満気な態度を示すこともあり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。私は、夫の両親の介護をする予定があるため、頻繁に帰省できず、負い目を感じてしまいます。
女性/50代
2021/12/21
子どもが何人かいる家族の場合、「親の面倒は誰がみるのか」という問題に直面することがあります。しかも、子どもが女性だけの場合、結婚で実家を離れることもあり、また、夫の親の介護を抱えることになると、介護の分担が難しくなることがあります。実際に、介護に直面しての苦労はもちろんのこと、あなたのようにさまざまな事情により、直接介護に携われないことで、負い目を感じ、苦しんでいる人も多いかと推測されます。
ただ、親と離れていることで、介護にまったく関われないと思い込む必要はないと思います。直接には無理でも、間接的にサポートできることがあるはずです。親の近くにいない自分に何ができるのか、また、何をしたいのかを考えてみましょう。たとえば、「月に一度なら行ける」のであれば、そのときには、お姉さまが自由になれる時間を作ってあげることができます。「当面は行くことはできないけれど、金銭的な援助ができる」のであれば、お金のことを自ら切り出すことで、お姉さまの負担を軽減できるかもしれません。実際に困ることは何か、助けてほしいことはないか、お姉さまに直接聞いてみてください。そうして、介護に関わる役割分担をしっかり決めておけば、後々のもめごとを防ぐことにつながります。
たとえ、どうしても行けない状態でも、電話などで様子を確認することはできます。実際に介護をする人は、精神的にも肉体的にも、かなりの負担を感じるはずです。あなたが負い目を感じているだけに、お姉さまの気持ちを聞くことに気が引けるかもしれません。しかし、聞いてあげるだけでも、大きな援助になります。また、介護に理解を示してくれた義理のお兄さまへの感謝も常に忘れないでください。
さらに、介護されているお母さまの気持ちも大切です。いつも世話をしてくれているお姉さまには、不満や要望を伝えにくいこともあるでしょう。直接、介護に関わっていないあなたのほうが話しやすいという可能性があります。お母さまと話す機会ができたときには、さりげなく気持ちを引き出してみてください。その際に気をつけたいことは、お母さまの不満を、そのままお姉さまに伝えないことです。介護に意見したり、口を出したりすると、「批判されている」と受け取られることがあります。お姉さまの介護を尊重したうえで、お母さまの要望をうまく伝えることができれば、その後の介護に良い影響を与えることができるはずです。
このような点を考慮しながら、介護を担っているお姉さまへの感謝の気持ちを常に忘れずに、今のあなたにできるサポートをしてあげてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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