お節介な先輩、むげにもできず困る

“ありがた迷惑”という言葉にあるように、本人はよかれと思ってやっていることでも、周囲にとってはいらぬお節介ということがあります。本人は善意でやっているので、なかなか困ったことですよね。誰しも周囲を見渡せば、そのようなタイプのひとりやふたりは心当たりがあることでしょう。そして、あなたの先輩もまさにそのうちのひとりのようですね。ふだんは頼りになる先輩だからこそ、むげにすることもできず、対応に困るお気持ちはよくわかります。つらいところですよね。

結論から先にお伝えすると、あなたの中では「プライベートの話はしたくない」という意思があるのですから、その意思を守るために先輩の問いかけをかわし続けましょう。いくら先輩だからといって、あなたが耐え続ける必要はないでしょうし、無理にプライベートの話をすることはありません。ただし、先輩の面目をつぶすことや、かわし続けることで関係に亀裂が走ることは避けたいですよね。そこは先輩の気持ちをくんだ対応が求められるところです。

まずは、先輩がやたらとお節介な理由を考えてみましょう。プライベートを聞きたがることを考えれば、もともとミーハーな方なのでしょうか。それとも、人の相談を積極的に聞き、周囲から頼られる存在になりたいのでしょうか。もし前者の可能性が高いようでしたら、先輩が好みそうな話題を振り、話の流れを変えてしまうのもひとつの方法です。例えば、芸能人のゴシップネタは尽きるところがありませんから、興味ある素振りをして先輩の見解を聞いてみてはいかがでしょう。後者の場合も同じように、話題をすり替えてしまうのは効果的だと思います。頼られる先輩を目指しているようでしたら、あなたのプライベートではなく、仕事上の相談や助けをお願いしてみてはいかがでしょう。

新たな話題を振り、先輩の口ぶりが滑らかな様子なら作戦は成功です。あとは、大きく肯き、先輩と一緒に話に花を咲かせてはいかがでしょう。そして、先輩の好きそうな話題を集めては、歓談していけると困ることも少なくなるはずです。

「悩んでいることはない？」と心配げに声を掛けられると、何だか悩み事を話さなくてはいけないような気分になります。でも、そこでも無理をする必要はありません。大切なことは、先輩の気持ちを快く受け取ってあげることです。引きつった笑顔で「ありません」と答えるよりは、「先輩がいつも声をかけてくださるので大丈夫です」と伝え、「悩み事がある時は相談に乗ってくださいね」と言葉を付け加えれば、十分な対応でしょう。先輩の気持ちもあなたの気持ちも大切に守られるはずです。