育児休暇後復帰をしたが疲れで体調不良に
育児休暇を終え、仕事に家事、育児と一生懸命やってきましたが、体調を崩してしまい今は休職しています。もともと働くことは好きなので早く復帰したいのですが、働いている時は心身ともに充実しているように感じ、疲れやストレスに気づきませんでした。このように、知らない間に疲れやストレスがたまっているのはよくあることなのでしょうか。また、今後そうならないためのアドバイスをお願いします。
女性/30代
2021/12/21
お子さんのお世話や家のことだけでも大仕事ですが、久しぶりのお仕事にも奮闘され、どうやらからだが悲鳴をあげてしまったようですね。充実した日々を過ごしていたのに、休職を余儀なくされ、今後の生活をどのように組み立てればよいかと悩む気持ちが伝わってきます。
知らない間に疲れやストレスがたまっているのはよくあることか、というご質問ですが、例えばある朝、急にからだが鉛のように重く感じ、動けなくなったり、悲しくもないのに涙がポロポロ出てしまうといったことが、しばしば見受けられます。ご本人にとっては、突然のことでびっくりされるのですが、あとで振り返ってみると、実はずいぶん疲れがたまっていたり、ストレスにさらされながら奮闘してきたことに気づくということはよくあることです。脳の神経は、交感神経という、緊張する場面で活躍するものと、副交感神経という、いわゆるからだをケアするための神経が交互にはたらいています。重大なできごとや環境の変化があると、交感神経がフル稼働し、その状況に対処しようとがんばります。あなたの場合も、お仕事やお子さんのことで頭がいっぱいになり、ご自分のからだをケアする副交感神経の働きが弱まり、いつのまにか体力を消耗してしまったのかもしれませんね。
今回、体調を崩されたとのことですが、これまでの経緯をゆっくりと振り返ってみてはいかがでしょうか。SOSのサインは人それぞれ異なり、肩こり・頭痛・便秘・下痢・腰や関節の痛みなど、色々な症状があらわれます。また、からだの症状だけでなく、眠れなくなる、集中力が足りなくなる、匂いや音、光に敏感になるなどの場合もあります。休職する前後を思い出してみてください。ご自身にどのような変化の兆候があったでしょうか。ご家族や職場の身近な方々がどのようにお話しされていたかも、参考になるかもしれません。
最後に、出産後しばらくはホルモンバランスが乱れ、からだに思わぬ影響が出ることがあります。昔は、母親は「産後3週間は水仕事はしない、風呂も控える」など、今では衛生上考えられないような慣習もありました。水汲みが重労働であった時代には母体を守るために必要な考え方だったのでしょう。現代は、洗濯機や食器洗い機、シャワーなど便利で快適な設備が揃っていますが、その分ひとりで行わなければならないことも多くなりました。充実した子育てをするためにも、今後このような状態にならないようにするためにも、気持ちにブレーキをかけ、がんばりすぎない工夫をしていくことが必要です。ゆったりと過ごすこと、早めに休むことを心がけ、あせらずに回復を目指してくださいね。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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