Question

ひとつのことにとらわれてしまう

プライベートでも仕事でも、ひとつ嫌なことや心配事があるとそれが気になるあまり、ほかのことにやる気が起きなくなってしまいます。「これではいけない」とわかっているものの行動に移せず、このままではだめだと思う自分と、塞ぎ込みたい自分との間で葛藤があり苦しいです

女性/20代

2021/12/21

Answer

社会人になると、それまでに比べて嫌だと感じることや心配事が増えますよね。そして、悩みやストレスゆえに、スッキリしない気持ちで過ごす時間も増えたのではないでしょうか。いつもにこやかに過ごしている人や「悩み事なんて無縁」と晴れ晴れしている人を見て、今の自分が嫌になり余計に落ち込んでしまうあなたの姿を想像しました。さまざまなメディアから、“いつでも前向きで明るく、元気であるべき”という風潮が伝わってきますが、本当にすべての人々がそうなのでしょうか。周囲からの“こうあるべき姿”というものに、自分が巻き込まれていないか確認してみましょう。


また、やる気が起こらず生活に支障が出ているのではないかと心配していますが、いかがでしょうか。人は悩みやストレスがあると、他の事へ注意を向けることがむずかしくなり、悩みの深みに自らはまってしまうこともあります。それゆえに気持ちが沈んだり、睡眠に支障が出たりと、悪循環に陥るケースもあり得ます。

もしかしたら、嫌な事や心配事と、それ以外の事に対するエネルギー配分がうまくいっていないために、今の状況になっているのかもしれません。その場合、“自分には悩み事にエネルギーを注力してしまう傾向がある”と受け止めて、そういう自分との付き合い方や、悩みを抱えて日常生活を過ごす方法を身に付けていけばよいとも考えられます。

例えば、悩みを抱えながら、気になりながらも一日のうち1時間は必ず他のやるべきことに取り組んでみる。エネルギー配分の練習と考え、悩みにエネルギーの70%をかけて、残りはほかのことに使ってみる、などです。はじめは形だけでもよいので、徐々にほかの事に使う配分を増やしていくイメージで、まずは行動を起こしてみませんか。


ほかに考えられる対策としては、事情が許すのであれば、どっぷりと今の悩みに向き合ってみることです。悩むところまで悩み尽くしたら、思いのほかすっきりして、悩みや心配事は解決しないものの、自分の隣にあるものとしてほどほどに距離を保ちながら過ごすことができるかもしれません。相反することの間で葛藤するのはつらいことがですが、人間の成長に必要なプロセスです。この葛藤に気づいているあなたからは、自分の悩みを乗り越える力が伝わってきました。そんなあなたの力を信じて、できそうなところから取り組んでみませんか。


最後になりますが、悩みに真剣に取り組むことは大切ですが、ときには思い切って他のことに意識を集中して、気分転換を図ることが必要なときもあります。悩みから離れて楽しい時間を過ごし、こころのエネルギー補充をすること、質のよい睡眠をとることなどを通じて心身のコンディションが整うことで、悩みやストレスを抱えながら過ごすことができるようになります。あなたに合う方法が見つかるとよいですね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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