仕事ができない部下
職場に仕事ができない部下がいます。何をやらしても時間がかかり、いつもおどおどした態度で仕事をもってきます。少し注意をするだけでも傷つくようで、会社を休むこともあります。その様子を見るだけでいら立ちます。このような部下とどのようにつき合い、仕事をさせていけばよいのでしょうか。
男性/50代
2021/12/21
“最近の子は怒られ慣れしていない”と耳にしますが、“ゆとり世代”という言葉で表現されるように、争いごとを避けて大切に育てられてきた世代が社会人として成長しました。もちろん、「叱られたことはある!」と声を荒げる人もいるでしょうが、“かみなり親父”という言葉が影を潜め、昔に比べれば子どもたちが叱られる回数や機会も減ってきている印象は受けます。そして、実の父親が“かみなり親父”だった世代からしてみれば、そのような新社会人や部下に苛立ちを感じるお気持ちもよくわかります。あなたもその一人として、部下に苛立ちを募らせ、心労が絶えない様子が切実に伝わってきました。
“最近の子”とは書きましたが、正直どのような人でも怒られるのは、気持ちのよいものではありませんよね。また、同じ人に何度も注意を受ければ、その人に対する恐怖心が増すのも無理はありませんし、苛立っている人を前に緊張してしまうのも当然です。そして、その緊張感が極限まで達したとき、自信の低下やおどおど感などにつながっていくのでしょう。さらに、その様子をみた上司や周囲が、叱責やイライラを募らせていければ、ますます本人が気にすることとなり、負のスパイラルは作られていくのかもしれませんね。
さて、このことを念頭にあなた自身の態度や表情を少し振り返ってみてください。部下と接する時、どのような態度や表情をしていますでしょうか。部下が声をかける前から、険しい表情を浮かべ、厳しい眼差しを向けてはいないでしょうか。どうしても部下の態度にばかり目が向きがちになりますが、ご自身の立ち居振る舞いが与える影響について振り返ってみるのも、今後の付き合い方のポイントになるかもしれませんね。
そして次に「仕事ができない」という部分に取りかかりましょう。「できない」という一言に集約されていますが、どのような点ができていないのか、不得手としているのか、より具体化することが大切です。それが見えてくれば、必要なサポートもしやすくなるでしょうし、不得手な仕事は任せないという方法もひとつの手段です。また必ずしも、部下の能力が低いがゆえに、「仕事ができてない」という状況を招いているとは限りません。職場環境や仕事の悩み、心身の不調を抱えている可能性もあります。そのようなことも念頭に、部下をサポートするのも上司の務めになります。日頃の様子についても振り返ってみましょう。
ご質問の部下とのつき合い方ですが、まずは部下が“何に困っているのか”、そこを聴くことから始めてはいかがでしょうか。聴くというコミュニケーションを通じて、部下を理解できると今後の仕事の道筋も立て直しやすくなり、あなた自身の気持ちも落ち着いてくるように思います。このようなやり取りを重ねていく中で、部下ともよりよい関係が築かれていることを願っています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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