アルブミン/グロブリン比(A/G比)

最終編集日:2022/7/29

血液から赤血球などの血球成分を取り除いた部分である血清に含まれる、たんぱくの総称を総たんぱく(TP)といいます。血液中には100種類以上のたんぱくが含まれており、それぞれが生命維持に重要な役割を果たしています。
血清中でもっとも多いたんぱく(約60~70%)は、おもに肝臓でつくられるアルブミンで、次に多いのがグロブリンです。グロブリンは肝臓のほか骨髄などでもつくられ、体内に入ってきた細菌などの異物を排除する免疫機能の役割をもっています。
総たんぱくとともに、アルブミンとグロブリンの比率をみることで、栄養不良や肝臓や腎臓の状態を知ることができます。
検査は血液を採取して、血清中のアルブミンとグロブリンの量を測定して計算します。
・アルブミン/グロブリン比(A/G比)= アルブミン値 ÷ グロブリン値


基準値

1.20~2.00
(日本予防医学協会)
健康な状態ではアルブミンが多いので、数値は1以上ですが、肝機能に異常があるとグロブリン値がアルブミン値より高くなり、1以下になります。また、腎機能の低下もアルブミン値が低くなる原因と考えられます。


基準値より低い場合に疑われる病気など

慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん、ネフローゼ症候群、甲状腺中毒症(甲状腺機能亢進症)、膠原病、慢性的な栄養不足など

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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