NT測定

最終編集日:2022/7/29

妊娠初期に、胎児が病気をもっている可能性がどの程度あるかを調べる検査が行われています。
これは超音波でNT(nuchal translucency)を測定する検査です。検査時期は妊娠初期の11週~13週6日までが適しています。NTとは、「胎児後頸部皮下浮腫(透明帯)」と呼ばれ、首の後ろに薄く水分がたまった(浮腫、むくみ)部分のことを指します。この部分が厚くなることを“NTの肥厚”といいます。妊娠初期の胎児のNTは必ずしも病気ではありません。またNTの肥厚がない胎児が必ずしも健常なわけではありません。正常な胎児に認めることも少なくありませんが、この肥厚が厚いほど、染色体異常(ダウン症候群など)や心形態異常など、病気の可能性が高くなるという報告があります。
この検査は、確定検査ではなく、NTが厚いからといってダウン症候群と診断されるわけではありません。何かの病気が隠れていないかを見つける精密検査のきっかけだと考えてください。
計測にあたっては十分な知識とトレーニングが必要とされます。妊婦健診で偶然見つかることもありますが、検査を目的として専門機関を受診した場合、検査費用は全額自己負担となります。

監修

JR東京総合病院産婦人科 医長

松浦宏美

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