成人T細胞白血病ウイルス検査

最終編集日:2022/7/29

成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-1)は、白血病の原因となるウイルスのひとつです。感染しても自覚症状はありませんが、感染後はリンパ球のなかで生きつづけ、40年以上たってから、感染者のごく一部が病気を発症します。
感染経路のほとんどは母乳感染といわれています。母乳のなかにHTLV-1に感染したリンパ球が取り込まれることで、赤ちゃんに感染します。
妊娠30週頃までに行う血液検査で、血液中にHTLV-1の抗体があるかどうかを調べます。妊婦健診で行われるスクリーニング検査(PA法、CLEIA法)は簡易検査のため、陽性(+)と出ても、偽陽性(陽性に見えて実は陰性の状態)の可能性もあります。そのため、さらにウエスタンブロット法による確定検査を行います。感染がわかれば、母乳をミルクにするなどして、赤ちゃんへの感染を防ぐことが可能です。

監修

JR東京総合病院産婦人科 医長

松浦宏美

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