食品の「遺伝子組換えでない」の表示がなくなる?

最終編集日:2023/5/8

「遺伝子組換え食品」の表示制度が、2023年4月より新しく変わりました。遺伝子組み換え表示には「義務表示」と「任意表示」の2つがあります。そのうちの「任意表示」の制度が変わりました。どのように変わったのかみてみましょう。


●そもそも「遺伝子組換え食品」って何?

「遺伝子組換え食品とは、他の生物から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、その性質を持たせたい植物などに組み込む技術を利用して作られた食品です」(消費者庁サイトより)


現在、日本では大豆やトウモロコシ、バレイショなどの9つの作物の遺伝子組み換え栽培が承認されていますが「遺伝子組換え農産物」そのものを食用として使用することを目的とした商用栽培は行われていません。しかし、大豆やトウモロコシなどの遺伝子組換え農産物を多く輸入しており、飼料用、甘味料の原料、食用油の原料として使用されています。

日本では、内閣府食品安全委員会のリスク評価を受けて「安全性に問題がないと判断されたもの」だけが市場に流通しています。


●「任意表示制度」が変更に

遺伝子組換え食品として承認された農作物や、それを原料にした33の加工食品群については、その混入状態によって「遺伝子組換え」という表示や「遺伝子組換え不分別」などの表示が義務付けられています。

一方で、生産流通管理を確実に行った結果「遺伝子組換え作物の混入を5%以下に抑えてある食品」については「遺伝子組換えでない」という任意の表示が可能でした。


この点について、一部の消費者からは『最大5%も混入している可能性があるにもかかわらず「遺伝子組換えでない」という表示は好ましくない』という声が上がっていました。食品の表示は、私たち消費者が商品を購入する際の大切な情報です。より情報が正確に伝わるように、任意表示制度が次のように改正されました。


①分別生産流通管理(※)をして“意図せざる混入を5%以下に抑えてある”大豆及びトウモロコシ並びにそれらを原材料とする加工食品 → 適切に分別生産流通管理された旨の表示が可能になった

〈表示例〉「原材料に使用しているトウモロコシは、遺伝子組換えの混入を防ぐため分別生産流通管理を行っています」「大豆(分別生産流通管理済み)」「大豆(遺伝子組換え混入防止管理済み)」など


②分別生産流通管理をして“遺伝子組換えの混入がない”と認められる大豆及びトウモロコシ並びにそれらを原材料とする加工食品 → 「遺伝子組換えでない」「非遺伝子組換え」などの表示が可能になった


以前なら①も②も「遺伝子組換えでない」の表示が可能でしたが、今回の改正により、使用した原材料に応じて2つの表現に分けることになりました。②のような生産流通管理は現実的にはとても難しいので、②の表示は激減すると推測されます。


※分別生産流通管理……遺伝子組換え農産物と非遺伝子組換え農産物を分けて生産、流通及び、製造加工の各段階で注意を持って分別管理し、それが書類によって証明されていること


監修

食生活ジャーナリスト

佐藤 達夫

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