親族の中で居場所がなく居心地が悪い
夫は兄弟が多く、夫の実家で親族が集まる機会が頻繁にあります。私たちは結婚して7年になりますが、親族の中で子どもがいないのは私たちだけで、嫁の立場として居心地の悪さを感じることがしばしばあります。孫を欲しがる義父母の期待に応えられない後ろめたさはもちろん、夫の兄弟の嫁たちが子どもの世話や育児について話しているときなどは、居場所がなくいたたまれません。夫は気にすることはないと言うだけで、私の悩みをそれほど重大に受け止めてくれず、毎回つらい気持ちで過ごしています。かと言って嫁の立場として欠席するわけにもいかず、気が滅入っています。
女性/30代
2021/12/21
ご主人のご実家で親族が集まる機会が多いと、それだけでもかなり気をつかいますよね。そのうえ、子どもがいない夫婦が自分たちだけしかいないという状況では、どう振る舞えばよいのか戸惑うことも多いと思います。そのようななかでも7年の間、嫁の立場として欠席せずに今までやってこられたのですね。本当によくがんばっていらっしゃいますね。
ご主人は、ご自分の実家ですから、とくに居心地の悪さを感じていないのでしょう。また、男性は子育てが生活の中心でない場合が多いので、その話題に入っていけない状況がストレスになることが、実感としてわからないのでしょう。嫁の立場としては、ご主人の人間関係を円滑に保つためにこんなに耐えているのに、という思いがあるでしょうし、いちばん身近な存在として気持ちをわかってほしい、という気持ちもあると思います。しかし、ご夫婦といえども、立場が違うと理解してもらうのは至難の業です。ご主人の受け取り方によっては、「僕の実家の人たちを非難するのか!?」と気分を害されて、夫婦関係がこじれてしまうことにもなりかねません。
“嫁の立場”“嫁の気持ち”をご主人にわかってもらえないことは、そう珍しいことではありませんし、特別ご主人が冷たいわけでもないと思います。そこは、むしろ「わかってもらうのはむずかしいものなんだ」と割り切ってしまった方が、先へ進みやすいかもしれません。ご主人の実家という環境ではありますが、ご主人をあてにできない以上、あなたにとってはアウェイな環境に身を置くことになります。アウェイな環境という意味では、ご主人の兄弟のお嫁さんたちも同じ立場です。お嫁さん同士で会話をしたりして気心が知れてくると、徐々に自分の居場所ができてくることが多いですが、他のお嫁さんたちは現在子育ての真っ最中で、話題や興味もそこに集中しがちなのですね。そういう状況にないあなたとのギャップは、埋めようがない部分もあると思いました。
そこでいちばんよいのは、「その場に行かない」ことだと思います。年に何回も集まる機会があること自体、現代ではかなり濃密な親戚づきあいと言えるのではないでしょうか。それが年に1回とか、多くても2~3回であれば、なんとか耐えられるかもしれません。何かと理由をつけて、少しずつ行く回数を減らすという対処方法もあるのではないかと思います。
それがむずかしいようであれば、「その場には行く」「でもこころはその場になじまなくても気にしないようにする」という方策もあります。ほかのお嫁さんたちと話ができなくても、気にしない。話しかけられたら一応返答はするけれども、こちらからは極力話しかけずに、感じ悪くない程度のお付き合いにとどめる心づもりでいるのです。居心地はよくはないでしょうが、つらい気持ちをこれ以上増さないために、「お勤め」と割り切るのです。
しかし、つらく感じている本当の理由は、じつは「居場所がない」ことではなく、お子さんができないことを負い目のように感じてしまっていることなのではないでしょうか。人生はいろいろです。ご自身の努力で変えられることもありますが、どんなにがんばっても無理なこともあります。「お子さんがいない」現実は変えられないかもしれませんが、それであなたの人生の価値が下がるわけではありません。そのことが実感できるような充実した毎日を過ごしていくうちに、いつの間にか「居心地」は気にならなくなってくると思います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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