口唇ヘルペスは症状が出ていなくても感染する？

口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスの感染によって唇の周囲に水ぶくれが現れる病気です。単純ヘルペスウイルスに一度感染すると、症状が治まっても体内からウイルスが撃退されるわけではなく、神経節に潜み続けます。口唇ヘルペスの場合は、顔面の三叉神経節にウイルスが潜伏して、からだの抵抗力が低下するとウイルスが再び活性化し、そのたびに再発をくり返します。

口唇ヘルペスを発症したことのある人にはウイルスが潜んでいますので、自覚症状や目に見える症状がないときでも感染する可能性があるとされています。

残念ながら、現時点では口唇ヘルペスを根治させる治療法はありません。

おもな感染経路は、水疱などの病変部やウイルスに汚染された手指などとの接触感染が多く、唾液にウイルスが含まれる場合は、せき、くしゃみなどにより飛沫感染することもあります。

口唇にヘルペス症状が現れているときは、ウイルスの感染力が最も高くなるため、口唇の接触を避け、食器やタオルの共用をしない、などの配慮をすることが大切です。