熱中できるものがなくて寂しい
最近、心から熱中できるものがない自分に気がつきました。以前は仕事も趣味もそれなりの情熱をもって取り組めていた気がするのですが、この年になってふと自分には心の底からしたいと思えるものがないと思うようになりました。そのことで、とくに困っていることがあるわけではないのですが、何だか寂しい人生だなと思います。
男性/50代
2023/12/02
ご質問から、以前は仕事も趣味も情熱をもって取り組めていたのに、今は心の底からしたいと思えるものがなく寂しく感じている、そのことで困っているわけではないけれど、何か物足りなさを感じているといった様子が伝わってきます。ではなぜ以前は仕事や趣味に情熱をもって取り組めて、今はなぜそれができなくなったのか、一緒に考えてみましょう。
若いうちは趣味も仕事も初めての体験であったり、経験の浅いうちはいろいろなことが新鮮に感じられ、一生懸命取り組むことで達成感や充実感が得られます。ところが経験を重ねると、どのようなことにもある程度の見通しや結果の予測ができ、新鮮味が減ってしまうかもしれません。また結果の予測もできて自分のできる限界もある程度わかってくるので、熱中して取り組む状況も減ってくるでしょう。このように考えるとネガティブなことのように感じてしまうかもしれませんが、逆に考えればさまざまな経験値をもって、物事に落ち着いて取り組める状態であり、しなくてもよかったという無駄をあらかじめ省けるというよい面もあります。
また現在は忙しくて、趣味や仕事を楽しめる状態ではないという場合もあると思います。仕事以外にも日常的に気にかかること、しなくてはならないことがあると趣味に時間を割く時間を作ることもむずかしいかもしれません。そういった日々の中で、ふと「何だか寂しい人生だな」と思うことがあるのもうなずけます。「そのことで困っていることがあるわけではない」けれども以前のように情熱を傾けられるものがあったほうがいいと感じられるのも納得がいきますね。
50代といえば、家庭でも仕事でも周りのことも考えなくてはならず自分のことは後回しになってしまいがちですが、ご自身の人生を楽しんで暮らしていくことも大切です。今や人生100年といわれています。これから先の人生で楽しめる趣味や楽しみを今のうちに見つけておくことは、心身を健康に保っていくためにも有効です。今の状態を寂しく感じているのであれば、まずは時間をかけずに楽しめることを始めてみてはいかがでしょう。例えば、読書や映画鑑賞、おいしいものを食べるなど、家でも手軽にできて負担にならないことなどもよいでしょう。いろいろ試してみるうちに以前のように熱中できる対象が見つかるかもしれませんよ。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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