健康診断で見つかった胃のポリープは経過観察で大丈夫?
健康診断で受けた胃部X線検査で胃にポリープが見つかりましたが、再検査や精密検査の指示がありませんでした。このまま何もしないで大丈夫なのでしょうか。
男性/50代
2024/08/06
一般的に、胃ポリープは、小さいものだと治療の必要性はなく、そのまま経過観察をします。また自覚症状がないことが多く、種類によっても経過の見方が異なります。胃ポリープの種類で多くみられるものは、胃底腺ポリープ、過形成性ポリープ、腺腫性ポリープです。1cmを超えるような腺腫性ポリープ、過形成性ポリープは、定期的に内視鏡検査による経過観察がすすめられています。
過形成性ポリープであれば大きくなると出血や、まれにがん化することがあります。小さなものは治療の必要はありませんが、このタイプは年1回の内視鏡検査が推奨されています。
胃底腺ポリープは、胃酸分泌が盛んな胃粘膜にできることが多いため、上腹部の痛み、胸やけ、しゃっくりなどの症状が出ることがあります。一般的に治療の必要はなく、がん化の心配も非常に少ないポリープです。
腺腫性ポリープは、粘膜に萎縮がみられ、2cm以上になるとがんへと移行するおそれがあるため、経過をみていくなかで大きくなる場合は、内視鏡的に切除することが推奨されています。短期間に急激に大きくなることはまずありませんから、少なくとも年に1回の定期的な内視鏡検査が必要と考えられています。
おそらく、今回の胃ポリープは数mm程度で、次回の検診でよいと担当医が判断したのではと推測されます。
また、今回の所見は、胃のX線検査によるものなので、次回の検診時に、胃の内視鏡検査を受けることで、もう少し詳細に状況を確認できるかと思います。もし、それでも心配という場合は、念のため消化器内科で胃の内視鏡検査を受けておくという選択肢もあるでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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