原因不明の体重減少

特にダイエットなどをしていないにもかかわらず、体重が短期間に5㎏以上ないしは10％以上減少（体重の大幅減少）している場合には、何らかの問題がある可能性があり(例えば血糖値が高い、甲状腺の問題、消化器の問題など)、受診の目安となります。

人間ドックでは、からだ全般の検査が行われるため、人間ドックを受ける際には、体重の変化について医師に伝えるとよいでしょう。

通常、気になる症状や部位があれば、人間ドックの基本項目に加えて、追加の検査を申し込むことが多いと思います。体重減少が起こりやすい原因の中で、人間ドックの検査に「含まれていない項目」は甲状腺の検査ですが、甲状腺の機能異常で体重が減る場合、動悸や首の腫れなどの症状も起こりやすくなります。

また、急激な体重減少の場合に一般的に行われる検査項目は、血液検査、尿検査、便検査、胸部X線検査、超音波検査などです。何か疑わしい病気があればCT検査も行われることがあります。

また、特にからだに問題がなくても、摂取エネルギー量は常に一定ではないため、知らず知らずのうちに、食事のエネルギー量が減っていて、月に1～2㎏減っていたということもよくあります。

今回、体重の変化が数カ月でマイナス3㎏で、体調は悪くなく、体重減少以外に特別な症状もないということであれば、まずは今後も体重がさらに減少することがあるかどうか、からだの変化をみていくことになると思います。