ファザコン気味な性格を直したい

ファザコンと言うと、幼少期に父親のかかわりが少なかったために、父性に憧れを持ち、大人になってからも男性に対し父性を求めてしまう、という考え方もありますが、あなたの場合、逆の経緯でしょうか。幼いころの父子関係の中に、深い愛情や安らぎを感じられたため、現在でもそういった関係性を求めてしまう部分があるのかもしれませんね。

人はそれぞれ、異性の好みがあるので、年の離れた男性に好意を持つこと自体は、とくに直さなければならないことではないと思います。ただ、相手にお父様と同じ役割を求めてしまう場合には、少し注意が必要かもしれません。当たり前のことですが、父親と娘、上司と部下、恋人同士というのは、まったく違った関係性ですよね。年の離れた男性が、父親の役割を担う人ではない、ということを理解することが大切だと思います。

もしあなたが、相手に対して父親の役割を求めてしまう場合、あなた自身は、父親に守られる娘の位置にいるということになります。もちろん本当のお父様と対する時には、大人になっても娘であることに変わりありません。ただ、それ以外の人間関係においては、あなたは娘の位置ではなく、別の役割を担っているでしょう。娘の位置にいられないことに寂しさを感じるかもしれませんが、それは、大人になったからこそ得ることができた、新しい役割とも言えます。新しい役割を受け入れるためには、精神的にお父様との距離を取れるようになることも必要でしょう。精神的な自立をすることで、相手に父親を求める気持ちは薄れていき、むしろ対等に向き合えることを望むようになるのではないかと思います。

誰でも多かれ少なかれ、異性に対し、父性や母性を求める気持ちはあると思います。ただそれが過剰になると、求めるほうも、求められるほうもつらくなるのではないでしょうか。それはやはり、大人同士のコミュニケーションは、親子関係とは異なるからだと思います。あなたはすでに、父親に守られなくても、立派に社会人として生活していますね。そのように育ててくれたことに感謝しつつ、娘から一人の大人の女性として一歩をふみ出してみてはいかがでしょうか。