湿布が効かない肩の痛み、腱板断裂？

肩の痛みの原因はさまざまです。関節や骨、筋肉などが障害されて起こる、整形外科的な原因こともあれば、内臓が原因で起こることもあります。

肩関節の痛みには、炎症や神経障害などによる安静時痛あるいは夜間痛と、腱板断裂などに代表される、関節拘縮（関節が硬く固まってしまう）に伴う運動時痛があります。

ご相談者の肩の痛みは、安静時痛なのか、運動時痛なのか、あるいはその両者を伴うのか、いかがでしょうか。まず痛みの状態・程度を把握する必要があります。

肩の痛みが悪化していること、痛む範囲が広がっていること、徐々に動かせる範囲が狭くなっていること、痛みで眠れないなど生活に支障をきたしていることなどを考えると、やはり時間をつくって整形外科を受診するほうがいいと思われます。症状から石灰沈着性腱板炎も疑われますので、その場合は医療機関でＸ線検査が必要になります。

受診までの間は、以下のようなことに気をつけてください。

●肩の拘縮を悪化させないためには適度な運動は必要ですが、痛みが強いときには無理に動かさず、運動を制限して、さらなる痛みを誘発しないことが大切です。

●夜間痛に対しては保温が有効と思われます。就寝時は、症状のある側の肩が下になると痛みを誘発するため、仰向けに寝て、痛みのある側のひじや肩の下などにクッションを当てるとよいでしょう。

●消炎鎮痛の湿布に効果がないようですので、使用を中止し、適切な治療を受けるためにも早めに受診しましょう。