飲食店勤務。店内での受動喫煙が心配
飲食店に勤務しています。店内は分煙ですが、接客で喫煙スペースに行くので臭いが気になります。吸わない私にも害はあるのでしょうか。
女性/20代
2022/02/20
喫煙で生じた煙や喫煙者が吐き出した煙には、有害物質が含まれています。この煙を吸い込むことを、「セカンドハンドスモーク(二次喫煙)」といいます。また、間接的に害を受けることから「受動喫煙」とも呼ばれます。
たばこの煙には70種類以上の発がん性物質が含まれますが、普段吸わない人はたばこの煙に対する感受性が高く、少量でも大きな健康被害を受けるという報告があります。受動喫煙でも、喫煙と同様の病気リスクがあるといわれており、加熱式電子たばこも危険性は同様です。
飲食店などで、分煙エリアとして仕切ったり、密閉した喫煙室を設けたりしているところがありますが、煙を完全に遮断することはできません。これは煙が体にまとわりつき、人の出入りとともに移動し、有害物質を拡散させるからです。このため、従業員がリスクを負いながら働くことが問題となっています。特に若い女性の場合、将来的に不妊や低出生体重児が生まれるリスクなどが指摘されています。
また、喫煙者がその場にいなくても起こる害もあります。喫煙がくり返された場所では、たばこに含まれる成分が壁紙や布、家具などに付着しています。この残留成分を吸い込むことを、「サードハンドスモーク(三次喫煙)」と呼び、その有害性が指摘されています。
受動喫煙をなくす唯一の方法は、禁煙です。建物内をすべて禁煙にしている施設等も珍しくなくなりました。有害物質は、たばこを吸った後も息から出続けています。喫煙時のマナー以外にも、問題があることを考える必要があります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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