Question

耳が聞こえにくく自分の声が耳に響く

転職して1カ月後くらいから耳が聞こえにくくなり、困っています。耳を塞いでいるような感じで自分の声が響たりするのですが、耳鼻咽喉科では耳に異常はないとのことでした。数カ月経っても症状が改善しないので再度受診を考えているのですが、診療科は耳鼻咽喉科でよいでしょうか?

女性/30代

2024/03/14

Answer

一般的に、耳が塞がった感じがする、自分の声が耳に大きく響く、フワフワしためまいがする、低い音が聞き取りにくい、音程がずれて聞こえる、自分の出している音の大きさがわかりにくい、耳が痛いなどの症状は、耳管の問題が疑われます。

耳管は、耳と鼻をつないでいる管で、鼓膜の外側と内側の圧力を調整するための器官です。ものを飲み込んだりすると、耳管が一時的に開きます。それ以外のときは、耳の奥を不必要な圧から守るために閉じています。耳管に問題があると、頭を下にしたり入浴したりすると一時的に症状がよくなり、長時間立っていたり激しい運動をしたりすると症状が強く現れることがあります。


女性では、ホルモンバランスに影響を受けることがあり、ホルモン剤を服用されている場合は、耳管が開きやすくなります。その他、体重が急に減るなどのからだの変化があると耳管の周囲がやせて耳管が開きやすくなり、症状が出る場合もあります。とくに耳管周辺の血流の低下が影響していることが多いようです。

今回の症状から、受診先は耳鼻咽喉科が適切と思われます。前に受診された耳鼻咽喉科で症状が続いていること、耳管に問題があるのかと心配していることなどを伝えて診ていただくとよいと思います。


転職して数カ月ということで環境の変化もあり、心身ともに負担を感じることもあると思われます。いろいろな環境で、からだの血流の配分を調整するのは自律神経で、交感神経(がんばりモード)と、副交感神経(リラックスモード)のバランスで調整されます。

環境の変化や精神的なストレスの多い状況があると消化管や皮膚への血流量が低下し、耳管周囲への血流も低下します。 一方、リラックスした状態では、副交感神経系が優位になり、逆のことが起こります。リラックスできない状態や疲れがたまることなどによって、からだの血流が悪くなると自覚症状が現れやすくなります。


今の症状がどのようなときに出て、どのようなときに出ないのかをよく観察し、受診の際に医師に伝えるようにすると、診断の助けになると思います。また、耳周辺の症状は生活環境の影響を受けやすいので、血流をよくするためにも可能な範囲でリラックスする時間をつくることが大切です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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