Question

自覚症状のない胃のポリープ。精密検査は必要?

健康診断で受けた胃カメラ検査で、胃にポリープが見つかりました。自覚症状がなくても精密検査を受けるべきですか?

男性/30代

2024/03/08

Answer

通常、胃の内視鏡(胃カメラ)検査により、胃ポリープを指摘された場合、検査結果を持って専門の消化器科で精密検査(胃の内視鏡検査)を受けることが多いです。場合によっては、組織の採取や、ポリープを切除する処置が行われることもあります。

胃の内視鏡検査では、ポリープの種類がはっきりわかり、組織の生検も可能なため、確実な診断ができます。次回以降、どのような検査方法(X線検査、または内視鏡検査)を受け、どのくらいの間隔で経過をみていったらよいのかについても相談できると思います。


参考までに、胃ポリープの種類と特徴など一般的な情報をお伝えします。胃ポリープで多くみられるのは、胃底腺ポリープ、過形成性ポリープ、腺腫性ポリープです。


胃底腺ポリープは、胃酸分泌が盛んな胃粘膜にできることが多いため、上腹部の痛み、胸やけ、しゃっくりなどの症状が出ることがあります。ピロリ菌感染のない正常胃粘膜やピロリ菌に対して除菌治療が成功した胃粘膜にしばしばみられ、治療の必要はなく、がん化の心配も非常に少ないポリープです。1cmを超える過形成性ポリープ、腺腫性ポリープは、内視鏡検査による定期的な経過観察がすすめられます。


胃ポリープがあっても、自覚症状のないことが多く、過形成性ポリープが大きくなると出血や、まれにがん化する心配があります。小さなものは、治療の必要はありません。また、過形成性ポリープでピロリ菌が認められれば、除菌によってポリープが小さくなるなどの変化も期待できます。このタイプのポリープは、年1回の内視鏡検査が推奨されています。


腺腫性ポリープは粘膜に萎縮がみられ、2cm以上になると、がんへと移行する心配があるため、大きくなる場合は、内視鏡での切除が推奨されています。もし腺腫性ポリープで、がん化がみられても、粘膜内であるため、命にかかわるような状態になることはごくまれです。少なくとも年1回の定期的な内視鏡検査となります。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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